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ITを駆使した"賢い"送電インフラ~「スマートグリッド」の今後(2)
特別取材
2012年5月 2日 10:00

<電力使用の最適化>
sora_15.jpg スマートグリッドとは、たとえるならパズルゲームの「テトリス」のようなものだろうか。テトリスの上手なプレーヤーは、無駄なく、効率良くブロックを並べ、空いている隙間にうまくブロックを積み、最上部(ピーク)に達することがない。一方、下手なプレーヤーは無駄だらけでブロックが積み上がり、すぐに最上部(ピーク)に達してゲームオーバーとなってしまう。

 エネルギー消費の無駄の削減、効率化。電力をうまく融通し合い、発電した電力を過不足なく、ピークに達することなく、逆にピークを下げても大丈夫なほど効率的に消費する。あくまでたとえだが、スマートグリッドは、テトリスの上手なプレーヤーのようなものと言えるだろう。

 また、スマートグリッドのミソは、送電網が一方通行ではなく、双方向でやり取りが可能なため、供給側も需要側もテトリスのコマを動かせるというところにあるのではないか。

<CEMSが地域を統括>
 スマートグリッドは、地域のエネルギーを統括・管理する中心的な存在となる「CEMS(地域エネルギーマネジメントシステム)」、家ごとに管理する「HEMS(ホームエネルギーマネジメントシステム)」、建物設備ごとに管理する「BEMS(ビルディングエネルギーマネジメントシステム)」、蓄電池のマネジメントを行う蓄電池「SCADA(蓄電池監視制御システム)」などから成り立っている。
 たとえば、ピークの時間帯に、電力が逼迫しそうな状況になると、CEMSから、システムを導入している各家庭のHEMS、ビルのBEMSにエネルギーの抑制を依頼する通知が流されるといった具合だ。

 現在、横浜市では、ピーク時などの抑制の依頼に対し、各家庭やビルでの電力使用がどの程度依頼に応じ、実際にどれぐらい抑制されるのかの実証実験を行なっている。この需要側がCEMSの依頼に応じることを、「デマンドレスポンス」という。横浜市では、みなとワールドポータースビルに導入され、これまでは、各ビル単位では、明確な電力使用状況は把握できていなかったが、日々の電力状況が把握できるようになった。ITを駆使して詳細を把握することで、効率的な省エネ、節電につなげる。

(つづく)
【岩下 昌弘】

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