インターネットが急速に発展している中国には、数多くのニュースサイトが存在する。そのなかから興味深い記事をピックアップし、中国のいまをさぐる。
大連市のニュースサイト、大連新青年網は、大連空港で、離発着できなくなってキャンセルとなった飛行機の客に対し、女子大生のチアガールが登場し、乗客を和ませたというニュースを報じている。
記事によると、4月23日午後9時過ぎ、大連空港周辺に濃霧が発生し、離着陸の便が次々とキャンセルになったという。そして、空港内では、足止めされた乗客らで混乱していたというが、航空会社や大連空港管制センターの職員らが総出で、乗客の対応にあたった結果、深夜0時を過ぎても濃霧は晴れなかったが、いらだつ客などはおらず、いたって平静だったという。ターミナル内には、100脚以上の椅子と、荷物用カート100台、給水器、雑誌・新聞など3,000冊以上が運び込まれ、乗客を対応していたが、そのほかに、チアガールを招いてのパフォーマンスを行ない、客から拍手喝さいを浴びていたという。
このチアガールたちは、大連市内の各大学から選抜された美人女子大生だ。1カ月前から、大連空港内に配備されていて、観光シーズンに合わせて、特別なイベントを行なう予定だったという。本来は準備期間を設けて、お披露目される予定だったが、今回の事態で、予定より早いデビューになったものの、パフォーマンスの効果はてきめんだったという。
「おもてなし」などとは縁遠いと思われがちな中国だが、このような粋な対応ができる空港があるということは、中国人の国民気質も変わってきていると言えるのかもしれない。
※記事へのご意見はこちら