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印刷業界、逆風乗り切れるか?~苦境に立つ両雄・大日本印刷、凸版印刷(後)
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2012年5月17日 07:00

<建装材部門は堅調>
 凸版印刷は、これまで培ってきたノウハウを建装材部門に活用。透明ハイバリアフィルム「GLフィルム」などが好調だった生活環境系の事業での売上では、前期を1.9%上回っている。燃焼時にダイオキシンなどの発生を抑える環境配慮型の住宅化粧材「トッパンエコシート」の注目度も上がっている。培ってきたパッケージにおけるノウハウは、いかに、省資源を実現しつつ、「安心・安全」なものを提供するかという課題をクリアするのに不可欠。市場のニーズは、まだまだ開拓できそうだ。

 さらには両社ともに、省エネ、節電で注目度の高まるスマートシティ構想に、これまで培ってきた技術で応えられるかどうかが今後の分岐点となる。凸版印刷では、電池関連部材などのハード面と情報の管理、運用のノウハウを駆使したソフト面で、新しい時代の求める環境配慮型都市の実現への貢献を目指す。

<スマートシティ構想に食い込めるか>
sora_6.jpg 大日本印刷もこのスマートシティ構想に食い込むため、建装材部門、太陽電池用バックシートなどエネルギー関連部門を連携させて臨む。山田雅義副社長は「環境配慮型の建装材と、リチウム、太陽電池の産業資材のエネルギー関連部門の相互のつながりを強めて、スマートシティ構想に対応したい」と事業を効率化。組織の最適化を図り、競争力を高める。

 これまでメディアの中心だった新聞・出版界を支えてきた紙媒体における「印刷技術」に陰りが見えているのは否めない。しかし、業界が培ってきた情報記録材や情報管理、セキュリティなど「情報に関する技術力」は、これからも必要性を増していく。何を時代が欲しているのか。印刷業界の浮き沈みのカギは、新しい分野に、これまで磨いてきた技術を活用できるかどうかにかかっている。生産拠点の集約に加え、製品の主軸のシフトと適切なコストダウン、組織構造の最適化。100年企業が新時代に向けて大きな舵を切る。

(了)
【岩下 昌弘】

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