福岡市の職員や教員(計約1.6万人)を対象として、自宅外での飲酒を5月21日から1カ月間禁止する「福岡市禁酒令」。この前代未聞の措置に、首をかしげる市民は少なくはないようだ。前回の記事で「のっけから賛否両論」としたが、NET-IBへのご意見に限り、賛成の意見は少なく、その内容に対してさまざまな批判が寄せられている。
すでに多くの人が違和感を覚えているが――。
この禁酒令は、厳密に言うと飲酒を禁じていない。21日付で高島宗一郎市長から職員各位あてに出された「自宅外での飲酒について」(総人第219号)には、「公私を問わず、自宅外での飲酒を原則行わないものとする」としている。
今回の措置がとられた直接的なきっかけは、同市職員2名が各々17日夜に起こしたとされる2つの暴力沙汰だ。どちらも飲酒後の暴行とされているがそれぞれに関係はなく、"自宅外"における飲酒が暴行の大きな要因ではない。酒癖の悪い人間ならば、自宅で酔って家族や近隣の住人などに暴行することもあるだろう。
はたして「ショック療法」と言えるほどの効果があるのか。市長が職員のトップとして頭を垂れるのではなく"責める側の代表"と見られれば、真面目に働いている職員は反感すら覚えるだろう。そして、たとえ効果があるとしても、売上に影響を受ける飲食店にとってはたまったものではない。
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