既報の通り、21日、宮城県石巻市の被災地がれき受け入れを検討する北九州市の有識者検討会に慎重派の識者が入っておらず、公平な検討がされていないと訴える市民などが「市民検討会」を発足させた。
第1回の検討会が終了後、集まった約400名の市民が北九州市役所に詰めかけ、北橋市長らに面会を求めて大混乱になった。しかし、山本太郎氏を中心とした反対派幹部と職員側との交渉で、面会の場が設けられ、約2時間に渡って話し合いがされた。
話し合いのなかで、佐賀大理工学部の豊島耕一教授が、放射能被曝の危険性について訴え「放射能の専門家ならわかるはずだ」と詰め寄る場面があったが、梶原浩之災害廃棄物調整担当課長から「被災地がれきの受け入れに関して、市ではとくに放射能の専門家などは設置していない」という回答がなされた。
市では「災害廃棄物の受入に関する検討会」を設置し、その構成員として九州大学大学院工学研究院の出光一哉教授など、放射性廃棄物の学識経験者の協力を得てはいる。しかし、実務を請け負っている担当課に専門家がいないという事実は、安全性の面において大きな不安がある。
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