インターネットが急速に発展している中国には、数多くのニュースサイトが存在する。そのなかから興味深い記事をピックアップし、中国のいまをさぐる。
中国の4大ポータルサイトのひとつ、網易が運営する網易新聞西部版は、陜西省延安市の公務員10人が政府に対して、西安で開かれる会議に出席すると虚偽の報告をし、香港・マカオの旅行に出かけていたと報じている。
10人は、すべて衛生局の職員で8日間かけて、広州、深圳、香港、マカオなどを旅行したという。衛生局には20人の職員がいるということで、実に半数が旅行に出かけたことになる。省の規律では、省の外に団体旅行に出る際には、政府に申請したのち、受理される必要があるという。しかも、虚偽の報告をした会議は2月に終了していたという。
衛生局の局長は「自費での旅行」と言い張っているというが、インターネット上では、すでにこのニュースに対し、視察の名を借りた、公費での旅行だなどと批判の声が挙がっているという。この局長に対し、記者が局内の半数のスタッフが8日間も業務を空けて支障はないのかという問いに対し、スタッフが交替勤務で対応しているので、問題ないと応えている。
日本でも同様のケースが時折報じられてきたが、稚拙な嘘をついてまで、公費を無駄遣いする公人はどこの国にも多かれ少なかれ、存在するものである。
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