記事「大さんのシニア・リポート~「暴走老人」の選挙戦、かく戦えり(1)」について、ペンネーム「轍太郎」様からいただいたご意見メールを紹介いたします。
今、上は国会議員から下は自治会・町会の役員まで、本来なすべき仕事を放棄している。 議員は選挙が終われば、これといった仕事をせずとも高額の歳費を受け取れる。しかし、職責を果たそうと動こうとしても、案件によっては「口利きだ」「利益供与だ」などと言われる。
国や自治体の税収が落ち込み、歳入不足に際して、高額の歳費を得なければいけないという職業議員諸氏には退場願い、名誉を重んじ、手弁当のボランティアでも活動できる方々に手を挙げていただき、政治活動を行なっていただけたらと切に願う。
立法府である国会は、法律の専門家と裁判員のように一般市民のなかから選ばれた方たちで審議していただき、制定して行けば良いのではなかろうか。また、国家行政の最高責任者である総理大臣は直接選挙で選ぶべきだ。
司法は現状のままでも良いと思うが、犯罪に対する庶民感覚(裁判員)と裁判官の法解釈の感覚にズレがあり、個人的には、裁判員裁判の判決の量刑が妥当で、裁判官のみで裁かれた判決のほうが軽いように感じている。過渡期の問題かもわからないが、法の下の平等という意味で問題があると思う。
市民にとって必要なのは、肌の触れ合うような距離にある施策である。昔、「すぐやる課」という部署の職員が、「家の前の道路に穴が開いているから治して欲しい」「スズメ蜂が出た」とか言ったら飛んできてくれた。そのような姿勢は何時の時代も求められているのではないか。
大山眞人さんの体験された「孤独死の問題」などは、「どこ(何課)が担当です」などと言っている場合ではない。けさ、ジョギングに出かけたら、目の前からサイレンを鳴らして赤い車が走ってきた。すれ違った時に見れば、それは消防車ではなく、箱を背負った車だった。
その後、出会った顔馴染みが「東へ1kmほど上流にある橋の上から身投げがあったらしく、レスキュー隊が出動した」と教えてくれた。指された対岸方向を見ると、赤い車両があちこちで赤色灯を回転させ、水面にはボートが行き来していた。そして、「この辺ではしょっちゅうあるよ」と言われて思い出した。
ここは大阪市都島区大東町と旭区赤川3丁目の境界と対岸の東淀川区菅原をつなぐ赤川仮橋の南詰。貨物列車が1日5往復程度走る「旧・城東貨物線(現・おおさか東線)」の赤川鉄橋(複線規格の幅があるが下流側にしか線路が敷設されていない)、空いている上流側には木製の人道橋の赤川仮橋(二輪自転車は通行可能)が設けられている非常に珍しい場所。早朝は健康のために散歩やジョギングをする老人で、その後は通勤・通学路として人の往来が多いところだ。
一昨年の夏のことである。下流側から堤防を歩いて来た人物が、いきなり柵を乗り越えて、線路のなかに入った。堤防を降りて鉄橋の下を潜るのを横着したのだろうと誰の目にも見えた。しかし、そのまま、2本の線路の間を北の方向に向いて歩き出した。
対岸に渡りたいのなら線路を歩かなくても仮橋を渡れば良い。定時ならあと数分で吹田信号所を発車して百済貨物駅に向かう1081列車が赤川鉄橋を渡ってくる。南の都島信号所跡の方向を見ると、すでに信号機が「青」色に変わっていた。
赤川仮橋の南側にカメラを設置していた1人の男性が仮橋を走り出して、鉄橋上を歩く人物を追っかけた。ほかの通行人も走って向かった。そして、仮橋の欄干を乗り越え、その人物を鉄橋から仮橋に戻そうとした。
その時、2つの光が見えて、オレンジ色のディーゼル機関車(1081列車)が赤川鉄橋を渡って来た。何人かが大きく手を振り叫びながら仮橋を北へと走った。
気づいた機関士が急ブレーキをかけ、1081列車は赤川鉄橋上で停車。事故には至らなかった。その場に居合わせた者は、誰彼と言わず、指示されることもなく、ある者は列車を止めるために走り、ある者は携帯電話で110番通報した。
目の前で起こったことと起こらんとすること、どちらもそれを防ごうと思う気持ちでは同じではなかろうか。
「誰の役目」とか言い合いをする前になすべきことがあるのではないかと。大山眞人さんが「役所が動かないならば、私が議員になって動かそう」と、思われたお気持ちは大いにわかる。議員たるもの"志"なかずんば立たず、そうあって欲しいと切に願う。
貴重なご意見ありがとうございました。
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