<一風変わった節電法>
節電するためのアイデアや工夫は、さまざまなところにある。全国的に電力の逼迫がささやかれるこの夏。エアコンの温度調整など、企業だけでなく各家庭でも節電への協力が呼び掛けられている。
そんななか、一風変わった節電を提案している企業がある。8日まで東京ビッグサイトで行なわれた「FOOMAJAPAN2012(国際食品工業展)」に出展していた茨城県にある「染めQテクノロジィ」という会社だ。染めQというナノサイズの塗料が、この企業の技術の核となっている。電子顕微鏡レベルの細かい粒子のナノテク塗料を駆使し、カビ封じ、消臭など生活のさまざまな場面に活用。最近では、その技術をエコにも活かしている。
エアコンの室外機に塗り、無駄な電力を使わないようにする「エアコンセーブ25」という塗料を製品化。この製品は、エアコンの室外機に塗るだけで熱がこもるのを防ぎ、エアコンの効率を上げ、消費電力を下げることができる。「涼しいの何でか?」という名前もユニークなスプレーでは、体感温度を2度下げることが可能。このスプレーは、シャツや下着に吹きかけ、こもった熱を吸収し、放熱することで涼感を保つことができる。暑さ対策を行なって、エアコンなどの節電へとつなげる。
ほかにも、窓に塗料を垂れ流して熱を遮断し、室内の温度を上がらないようにする塗料や、太陽光発電のパネルが汚れないように塗料を塗り、発電効率を上げることのできる製品などを開発。その豊かな発想力で注目を浴びている。
<ナノテク塗料の技術を活用>
もともと塗料を作る会社だった染めQテクノロジィが、その持ち味であるナノテク塗料の技術を、エコや節電に活用しはじめたのはここ最近。培ってきた技術とアイデアで、効率良く、手軽に節電対策を実践することができ、トータルでの消費電力50%の削減に挑戦している。
節電というと、ただ単に「電力を極力使わない」「エアコンを入れたいが、入れずに耐える」など、「節電=我慢・抑制」のイメージが強い。しかし、知恵と工夫で、これまで通りの快適さを保つことは可能であり、そのためには効率を上げることがポイントになる。家電が知らず知らずのうちに使っている電力の無駄を省いたり、効率的に使ったり、室内の体感温度を下げてクーラーを使わないなど。周囲を見渡せば、節電するための"タネ"はいろいろなところに転がっているのだ。
▼関連リンク
・(株)染めQテクノロジィHP
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