記事「不祥事の根源の解析と職員のメンタル面の対応が急務」について、読者の石原新太郎（ペンネーム）様よりいただいたご意見を紹介いたします。

　 ライフプランとキャリアプランの研修をとの提言ですが、よく意味がわかりません。
　「公務員としての使命感を持て」とか、「公務員として向いてないと思うものは組織を去れ」、という精神論的意味なら今までの通達行政（綱紀粛正）と同じでなんら実効性のない施策です。１度公務員になったら、誰が進んで辞める者がいるでしょうか。

　使命感を持てと研修しても、その時は何となくその気になっても、人の心のなかは見えません。そもそも職員の隠語として研修が終わることを、「帳面けし」と呼んでいるくらいですから。私は、もはやそのような精神論を叩き込む研修では何も変わらないと思います。それは、海の中道大橋の事故以降、あらゆる機会に飲酒運転の禁止について口を酸っぱくして言っても、依然として飲酒運転が続いている事実が証明しています。

　むしろ、不祥事に際してプレス発表が「市民局の30代職員」とぼかさず、市長が記者会見で「市民局◯◯部◯◯課の◯◯（氏名）」と、発表したほうが、よほど効果があるでしょう。そして、どのような処分をしたか、その処分が本人にとってどのような不利益を与えるのかを詳しく説明すべきです。後は、本人が組織にいづらいと判断すれば、自然と辞めていくでしょう。

　公務員受験者のなかには、民間ほどの激務でないことを理由に、また女性の場合は福利厚生が充実していて、出産後も勤務できることを理由している者も少なくないと思います。それは動機として決して不純と責める訳にはいけません。また、出世を望むものと、望まない代わりにゆっくりしたい者もいます。多種の価値観を持つ者を１つの物差しでは図れません。やはり客観的な基準である、信賞必罰しかないと存じます。

　貴重なご意見ありがとうございました。

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