<注目度高まる>
飯田氏が立候補を決意したことで、山口県知事選への注目度は、俄然高まった。22日に山口市で行なわれた記者会見にも地元報道陣を中心に50人以上が訪れた。県知事選に立候補した新人の記者会見としては異例の多さだ。山口県民も少しずつ張り詰めてくる空気に、今回の県知事選の持つ意味を感じ取っているようだ。
ほかに候補者は、自民党、公明党が支持している元国土交通省審議官、山本繁太郎氏(63)、民主党衆議院議員で、民主党を離党して臨む高邑勉氏(38)、山口県の元健康増進課長の三輪茂之氏(53)の計4人の候補が立っている。山本氏は、08年の衆議院山口2区選に出馬。民主党の平岡秀夫氏との一騎打ちのすえ、敗れた。国交省、内閣府を経て、08年から地元・山口での政治活動を行っている。飯田氏のほかの3候補の中では、山本氏リードと見られている。
<山本氏との一騎打ちか>
今回の選挙は、今後の日本のエネルギー政策のゆくえを占うことになり、ここでの勝敗が、国全体のエネルギー論に波紋を呼び起こす一石となる。何が起こるかわからない選挙だが、大方の見方では、山本氏と飯田氏との一騎打ちが予想されている。山本氏の取り込んでいる自民、公明の組織票を、飯田氏がどれだけ切り崩すことができるのか。そこが、勝敗をわけるポイントとなりそうだ。
山口市在住の40代男性は、「個人的な意見だけど、現時点では、自民の推薦を受けている山本繁太郎さんが有利だとは思う。でも、山本さんだと、これまでと同じ既定路線。二井さん(二井関成現山口県知事)の後継者という位置付けだからね。飯田さんと山本さんのどちらが知事に当選しても、上関原発は、遅かれ早かれ止まることになるとは思う。でも、飯田さんのような民間からの人が立候補してくれて、選挙が活性化されている。飯田さんが当選するなら、保守王国の山口県はおもしろくなるんじゃないか」と話した。山口市在住の30代男性は「注目しています。これまでは県政で山口が変わりそうだという空気があまりなかったけど、今回は、変えてくれそうな雰囲気がある。若い人は、飯田さんに投票する人も多いのでは」と、飯田氏の打ち出すエネルギー維新に期待をしていた。
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