毎週金曜日に行なわれている反原発の抗議活動が3日、首相官邸前で行なわれ、関西電力大飯原発の停止や原子力規制委員会の人事案撤回を求め、約8万人(主催者発表)が「再稼働反対」「人事案反対」とシュプレヒコールを上げた。
今回のデモは、原発再稼働とともに、原子力規制委員会の国会同意人事案が田中俊一氏をはじめとする原発推進派の人事構成になっていることに反対し、同人事案の撤回を訴える声が官邸前に鳴り響いた。
また、今回のデモには、音楽家の坂本龍一氏、「脱原発」を掲げて先日の山口県知事選に出馬(落選)した飯田哲也氏など、著名人も参加した。
今回のデモは、これまでの厳しい交通規制に加え、デモ対象地区の歩道をバリケードで取り囲むほか、歩道の脇には警視庁の大型護送車が約20台以上配備されるなど、さらなる厳重な警備体制で行なわれた。
デモ主催者は以前から野田首相との面会を求めているが、一部報道によると、首相は主催者側と面会する方向で調整中だという。300人から始まった毎週金曜日の抗議活動は、ツイッターやFACEBOOKなどの呼びかけで拡大を続け、やがて10万人規模に広がった。官邸前デモは次第に影響力を強め、鳩山元首相も参加、主催者側と菅元首相との話し合いも行なわれた。首相との直接対話の実現を目前に控え、野田首相は民意の結集にどのように受け答えするのか、注目が集まる。
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