インターネットが急速に発展している中国には、数多くのニュースサイトが存在する。そのなかから興味深い記事をピックアップし、中国のいまをさぐる。
「下着がスケスケの女性」の画像を中国版ツイッター「微博」に投稿したことで物議を醸した、上海市の地下鉄運営会社「上海地鉄二運」に対して、中国全土から結成された弁護団が、痴漢防止の具体策を提案している。共産党中央委員会の機関紙のネット版「人民網」が報じている。
この問題は、6月末に、上海地鉄二運が、地下鉄車内で頻発する痴漢行為を防ぐために、女性は控えめな服装をするよう呼びかけ、あろうことか、下着がスケスケの女性の後ろ姿を掲載した。さらに「このような服装で乗車すれば、間違いなく痴漢の標的になる」などの意見が添えられていたことで、インターネットユーザーを中心に「女性蔑視」と物議を醸したもの。
この騒動を契機に、痴漢問題が急速に広まった結果、中国8都市から痴漢撲滅に立ち上がる10人の弁護団が結成された。そして、その10人は具体策を盛り込んだ痴漢防止の態勢づくりに関する提案書を、上海地鉄二運に対し、送ったという。
提案書の内容は、痴漢防止の具体策をまとめること、係員向けの痴漢対策研修を行なうこと、痴漢被害に遭った際の苦情のルートを明確化すること、セクハラ防止PRの窓口として、中国版ツイッター「微博」の役割を強化することなどが挙げられている。
最近、中国では「微博」など簡易的なミニブログを使った広報が主流になっていて、政府や役所などでもミニブログの開設が急速に進んでいる。インターネット上の書き込みがさまざまな分野で活用されてきている。
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