延々と土地の分譲が進まないアイランドシティ。なぜこうも分譲販売が遅々として進まないのか?整備されつつも広大な土地がまだ荒れ地の状態であり、アイランドシティ本体がいつできるのか疑問に感じる人がいるのは確かだ。
401haの広さを持つアイランドシティにおける分譲地の割合は、ふ頭・道路177haに対して分譲地224haと56%を占める(2011年12月現在)。しかし、アイランドシティの造成は半分もできておらず、現在においても地盤改良が必要な所や道路など売りに出せない部分がある。
では、なぜ遅々と進まないのか?
地盤改良前の土のなかの水分が多いため、板状の水抜きパイプを入れ、重しの土をのせて土中の水を抜かなければならない。どうしても時間がかかるのだ。水分を抜き去ってから重しの土を取って完成し、それによって地震などで発生する液状化が起きにくい土地になるという。
面積から考えるとものすごい量の土が必要となる。アイランドシティの地盤改良に必要な重しの土の量は一括で整備する場合、400ha だと2,000万立法メートル必要であり、約650億円の費用がかかる。しかし、ヤフードーム1杯分の土を繰り返し転用する場合30haに制限すると150万立法メートルの量で済み、土地の処分費用は約50億円に抑えられる。
30ha程度の土地を区切って地盤改良を行ない、水抜きの作業を終え改良できたら重しの土を外して次の場所に移す。その後、地盤改良が終わった所から上下水道、電気などのライフラインの工事を行なう。それから上に道路をつくる地盤改良に2年、ライフライン工事に3年、道路工事に1年、合計6年でやっと分譲し販売ができるようになる。
時間がかかるゆえに、高島市長が中継ぎ役であるかのように思ってはいないか? つくったはいいが、福岡市の財政を圧迫するようなレールを敷いてはいけない。
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