宗像市の商業施設「王丸市場」が9月末をもって閉店した。王丸市場は2010年12月に開業。「帰って来たニッポンの市場」を標榜し、鮮魚や精肉、青果などを文字通り市場スタイルで販売。生産者と消費者のふれあいを重視した店づくりを行ってきた。こうした中で、今年4月にはIKEA(イケア)が新宮町に、イオンモールが福津市に開業、古賀市を含めた近郊の競合が激しさを増している。
宗像市では「道の駅むなかた」の勢いが凄まじい。08年4月のオープン後今年3月までのわずか4年間で実に600万人を動員した。鮮魚・青果など地元特産物の小売部門はもちろんイベントや飲食施設を充実させてもはや観光施設としての地位を確立している。結果から見ると王丸市場は圧倒的な動員力を誇るこの施設との違いを消費者に伝えることができなかった。イケアオープンにより近郊の動員力が飛躍的に上がった宗像・粕屋地域だが消費者に個性を打ち出せない施設は今後も淘汰の波にさらされることになる。
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