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日本維新の会・橋下徹代表 福岡街頭演説全文(中)
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2012年10月22日 16:21

 今やらなければならないことは、これまでの既得権に基づいた、税金の使い方を改めて、もう一度、我が日本国が本当に強くなるような、そのような税金の使いみちに改めなければいけないんです。ところがね、「言うは易し、行なうは難し」ですよ。これをやろうと思ったらね、大阪でもたいへんでしたよ。まあ、この福岡でどれほど報道されているかわかりませんが、知事になってから4年と8カ月、毎日毎日、誰かともめてきました。挙げ句の果てには、妻とももめちゃった。(聴衆、笑い)そこはなんとかもめたくなかったんだけど、でもね、しょうがない。税金を渡しているところ、改めようと思ったらみんな反対するんです。

 みんなね、改革やれ、改革やれ、みんな応援してくれていましたよ、知事になった時には。ほんとに改革やったら、「橋下やりすぎだ」「改革やめろ」「俺たちのところの補助金はそのままにしてくれ」みんなそんな声ばっかり。今、大阪市役所に行きましたら、大阪市政始まって以来の橋下やめろコール、反対署名が山高く積み上がっていますよ。でもね、ここをやんないとね、大阪なんて変わんないし、日本だって変わらない。何も政治家だけの力じゃないんです。こういう苦しい状況だからこそ、国民の皆さま一人ひとりが、どこまで我慢をしていただけるか、どこまで踏ん張っていただけるか、それにかかっているんです。

1022hasimoto2.jpg でもね、みなさんからしたら「なんで国民は税金を収めさせられ、我慢をしなきゃならないんだ」みんな思いますよ。「まずは政治家だろ」「まずは役所だろ」(聴衆「その通り!」)みんな思っている。我が日本維新の会の前身である大阪維新の会は、まずは公務員の給与カットに踏み切りました。そして全国で初、国は遅いんです。公務員の退職金カットをやったんです。国はそれから4年半か5年経ってやっと、退職金のカットをやった。議員定数は2割カット、議員の報酬は3割カット、天下り団体は半分つぶし、いらない施設もどんどんつぶした。まあ、やりすぎちゃってね、もうボロクソに言われていますよ。

 そのあとにね、もうひとつみなさんに訴えたいのは、このように我慢をするだけじゃ、みなさん面白くない。我慢をして現役世代に力をつけさせる。新しい日本を作っていく。それはみなさんわかっているんだけど、「その先どうなるかを、ちょっと教えてくれよ、ハシモっちゃん」って。僕の名前は「ハシシタ」じゃないですよ。(聴衆、笑い)アイツは人の名前呼び間違う、わざと間違えやがって、ほんとふざけた野郎ですが。「何とかその先を教えてくれよ、ハシモっちゃん」ってことはみんな言われる。
 そこで大阪で示したことは大阪都構想。大阪府庁、大阪市役所というこの二つの巨大な役所をひとつにまとめて、東の東京そして西の大阪、ふたつのエンジンをしっかり作って、大阪をアジアの拠点にしましょう。そのような方向を示している。ありとあらゆるところから猛反対。市議会も市役所も自分がつぶされると思って猛反対。昨年の11月27日、生きるか死ぬか、殺るか殺られるかの選挙を経て、私、橋下徹(市長)と松井知事が誕生したことによって、今、大阪は大阪都に向かって進んでいますよ。

 あんな法律通るわけがない。みんな言っていたところが、8月の下旬に法律が通り、さあ、140年前に明治維新がなされて以来、日本の国のかたちを変える初めての実験が、この大阪から始まりました。さらにその先は、関西すべてをまとめて関西州を作り上げる。2,200万人の人口、GDPにして80兆円。韓国にも匹敵するくらいの、この関西地域を、自立、責任、そのような下で運営できる関西を作っていきたいと思っていますが、みなさん、この九州の地も実はね、道州制、九州でまとまるんです。これはね、みなさん、これから九州が生き残っていく、唯一の方策なんです。福岡県はね、507万人、GDPにして18兆、そこそこの規模がありますよ、福岡県は。しかし、福岡県と福岡市、あいも変わらず仲違い。さっさとひとつになりゃいいんですよ。

 まあ、それはおいといて、大阪都にするのか、福岡都にするのかはおいといても、この九州7県が7つにわかれている必要なんてまったくありません。これ、九州がひとつにまとまれば、経済規模にして48兆、人口にして1,300万人。なんと、あの先進国のスイス一国に匹敵するんです。みなさんね、いまのこの国のかたちというのは、霞が関、永田町、東京のほうに口を開けて待っている状態、みなさん。まあ、みなさんが口を開けているわけじゃないけど、福岡も九州もみんな東京に向けて口を開けて待ってる。お金を入れてくれることを待ってるだけなんです。

橋下氏の街頭演説に集まった聴衆(20日・福岡市) 今の日本の国のかたちはね、明治維新に作られたものが原形。東京で税金を集めて、それをそのまんま地方に渡す。地方は自立はしていません。仕送りの大学生の状況。こんな状況でどうやってこの九州が、福岡が、世界と勝負できるんですか。地域が活性化するには「お金をくれ」じゃダメなんです。自分たちで自立して責任をもって、地域経営をやる。スイスの国なんて、世界のなかでも十分やってってるじゃないですか。九州がひとつにまとまればね。東京に遠慮することなんかない。もっともっと自分たちで九州に合った地域経営をやればいい。いろんな産業を呼べばいい。自分たちでルールを作ればいい。それによって生み出された税金で社会保障費を賄えばいい。

 その代わり責任はありますよ。今のように責任を全部東京になすりつけるようなことは許されません。しかし、アジアの周辺の国を見れば、みんなしのぎを削って一生懸命やっているんです。我が日本維新の会は自立する個人、自立する地域、自立する国家を目指していきます。今までのように何から何までおんぶにだっこ、他人に頼るような、そんな個人、そんな地域、そんな国はもうオサラバ。高度成長時代は、いままでのこの国の仕組みでよかったんでしょう。しかしね、もうこれからの時代はこれまでのこの仕組みではもう無理です。まず、みなさんに、ご負担を求めます。我々も身を削ります。そのうえで役所や議員や政治家がみんな嫌がる、道州制を実現するために全力を尽くします。

 この九州をひとつにまとめることは、まさに明治維新と西南戦争。九州の知事、九州の県議会議員、九州の市町村長、市町村議員、みんな身分は一度、剥奪です。そして新しい九州を作り直す。今の役所を一から作り直す。そのような方向に向かっていこうとしているのが、我が日本維新の会なんです。ところが、これをやろうと思うと日本全国で大戦(おおいくさ)をしなければなりません。大阪で大改革をやろうと思えば、大阪市長選、大阪府知事選、先程も言いましたように、死ぬか生きるかの大選挙をやりましたよ。だってね、今のまんまのほうが楽して金貰える人たちがいっぱいいる。選挙で票を集められるような色んな団体、今のまんまのほうがいいんです。

(つづく)
【文:山下 康太】

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