実は加藤嘉一氏の学歴経歴詐称については半年以上前から中国事情に詳しい日本人ネットユーザーの間でも囁かれていた。しかし、大したネタでもないし、本人も周囲も相手にしなかった。それでも、動画が特定され動かぬ証拠として出回り、日本の大手メディアが報じた以上、加藤氏本人もコメントを出さざるを得なくなってしまったのだ。
そして、11月1日、ついに中国中央電視台(CCTV)も加藤氏の学歴経歴詐称についてニュースで報じた。それによると「加藤嘉一氏の経歴詐称が日本の雑誌によって暴かれた。記者が母校の進路担当を取材したところ、加藤氏が卒業した年、同高校から東京大学には理系に2名の合格者を出したものの加藤氏が合格したとしている文系に合格者はいなかった。加藤氏は日本で中国の悪口を言い、中国で日本の悪口を言う二枚舌の持ち主。日本でも加藤氏の件で批判が高まっている」と報じている。週刊誌やネット上のゴシップを中国の国営放送が報じるのは極めて異例なことで、背景には「日本(に関するもの、人物)を攻撃してやろう」という中国国内の気運も後押ししているようだ。
日本の媒体では、あたかも「北京の大手テレビに出ずっぱり」というトーンの加藤氏。中国に拠点を置く私が、実際、CCTVや北京メディアで加藤氏を見るのはこのニュースが初めてだ。皮肉にも自分自身が撒いたウソによって、加藤氏の『顔』はいま中国国内のメディアに「出ずっぱりの状態」にある。
私の知る限り、中国で著名な日本人は他にもっといる。ひょっとすると『中国で一番有名な日本人』という触れ込みも、学歴同様、自分で作っちゃったのか。結果的には、この騒ぎで現在、加藤氏は本当に「中国で一番有名な日本人」になっただろうから、まんざらウソはウソでなくなった・・・?
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