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日本の経済力低下と覚醒する経済・カンボジアでのビジネスチャンス(1)
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2012年11月13日 14:49

 ここ数年のカンボジアの変貌ぶりには、訪れるたびに驚かされる。管制塔とぺんぺん草の生えた滑走路しかなかったポチェントン空港は年々規模を拡大し、飛行機は直接空港ビルにアタッチメントできるようになった。街には車やトゥクトゥク、バイクが溢れて道を渡るのも命懸け。夜中までネオンが輝きディスコやバーが賑わっている。夜間外出禁止令が出され、日没後は部屋に閉じこもるしかなく、時折銃声が聞こえていた頃から知っている筆者には、驚異的な変身に見える。

<インフラ整備で大変貌>
  カンボジア地雷撤去キャンペーン(CMC)は1998年の結成以来、地雷撤去、被害者救済という目的に沿って、これまでバッタンバン州やバンティアイミエンチャイ州、パイリン特別市などタイ国境付近の地雷原を中心に活動をしてきた。そんな私たちにとって、日本をはじめ世界各国からのODA(政府開発援助)資金はどこに消えたのだろうと思えるほど、国道もがたがた、でこぼこで狭いうえ、橋は木製でトラックが通れば落ちてしまうような代物。どの村も電気・ガス・水道はなく炭と泥水に頼るしかない、また通信手段もないという時代がカンボジアでは続いてきた。

 2008年、CMCがバンティアイミエンチャイ州にコーントライ夢中学校を建てた頃から、国道5号線が舗装され、道に沿うように電信柱が立ち始めた。それを見るだけで感動し、道路の写真を撮ったのを覚えている。人は、何で道路などを撮っているのかといぶかっていた。

 10年、トゥールポンロー中学校(KODAMA SCHOOL)の建設が始まった頃、国道6号線が本格的に舗装されてきた。これにより、約6時間かかっていたシェムリアップ~バッタンバン間の車移動が2時間半に短縮され、インフラ整備が私たちの目にも見えるようになってきた。携帯電話の普及は目覚ましかった。固定電話は政府関係庁舎、ホテル、病院、大手NGOなどにしかなく、無線機を使って通信するのが常識という時代が長かったが、いったん携帯電話が出始めると瞬く間に全土に広がり、今や生活必需品となり、バスのなかでインターネットができる時代となった。
 このように、インフラ整備が誰の目にも明らかに進んできた結果、カンボジアは大変貌を遂げようとしている(【図1】【図2】参照)。

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 CMCはこれまで、資金のすべてを日本で調達し、カンボジアでの地雷問題解決に向けた取り組みにつぎ込んできたが、これからはカンボジア現地で事業展開をすることによって資金調達が可能になるのではないか。それにより、カンボジアの人々への就業機会の提供、自立支援ができるのではないか。また、中国や韓国に遅れをとってきた日本企業の誘致活動も、カンボジア経済の底上げと最貧国状況にあえいできた人たちの生活向上の両面につながるのではないか――こうした思いから、2011年12月よりカンボジア経済視察ツアーを重ねてきた。

(つづく)

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<プロフィール>
大谷賢二(おおたに・けんじ)
カンボジア マーケティングコンサルタント 所長
 九州大学法学部卒。1998年よりカンボジアでの地雷撤去、被害者救済支援、学校建設などを行なう。去年の3.11以降、国内での募金が東北に集中した結果、カンボジアでの経済発展に目を向け、合弁会社を設立。日本企業のカンボジア進出のコンサルなどを行なっている。アジア人権賞、アジア貢献賞などを受賞。カンボジア政府より国家建設第一党勲章を授与される。


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