<小選挙区で100以上、絶対に過半数をとる!>
――ドイツの原発視察は如何でしたか。反原発でなく、原発を使わない市民生活のあり方など、新しい生活を考えるヒントも多々あったと思いますが。
小沢 実は、ドイツ以上に日本は代替エネルギーが可能です。ドイツは、風力発電から太陽熱まであらゆる試みをしており、今年25%は賄えることになりましまた。しかし、原発を止めると電力不足になってしまうのです。日本の場合は、原発を止めても全く問題がありません。供給能力は充分にあります。
なぜ、原発を導入したかというと、「安い、安全」なものと思われたからです。「安全」はまったくのデタラメであることが、国民のほとんどが福島原発事故で実体験しました。
「安い」というのも、実はデタラメなのです。初期コストを耐用年数で割り算をして、安いという結論を導き出しています。しかし、ここには大きな落とし穴があります。
1つは、事故が起こった場合のコストが入っていません。福島原発の場合は、その後処理に、今後50兆円~100兆円かかります。また40年後、50年後には、放射能・高レベルの廃棄物を処理しないといけません。ところが、世界のどの国においても現在まだその処理方法が見つかっておりません。このコストを電力会社はもちろん、国も入れていないのです。これらのコストに比べれば、代替エネルギーの開発など容易にできます。
ドイツの方たちは、日本で10年後を目処に原発廃止を唱えている政党は「国民の生活が第一」だけと聞いて大変驚いていました。
ドイツはチェルノブイリ原発事故で原発廃止の声があがり、今回の福島原発事故で全政党、全国民で、原発廃止を決めました。経済界(経団連)や商工会議所、電力事業者の団体にも行きましたが、全員が原発廃止に賛成でした。
彼らから見ると、日本は当然、全政党、全国民が原発を反対しているという認識だったのだと思います。とても不思議そうな顔をしていました。
――「国民の生活が第一」としては、消費増税反対、原発廃止を中心に、愚直に、国民に訴えていく戦いを展開されると聞いています。ところで、選挙はいつごろになると予想されますか。
小沢 私たちは、絶対に過半数を取りたいと思っています。本当の改革をやるためです。国民の意識は、消費増税反対、原発反対になっていると思います。草の根の作戦で掘り起こせば、絶対に過半数をとれると信じています。小選挙区で100以上の議席を考えています。そして、さらに様々な連携を模索しているところです。
選挙ですが、民主党の野田総理はやりたくないでしょう。これから、予算編成、予算審議があり、景気がますます悪くなるので、景気対策等々理屈をつければ、来年の4月ごろまでは延ばせると思います。しかし、そうなると、野田内閣に対する国民の支持、民主党への支持率はどんどん下がっていきます。国民からの信頼を全く失い、内閣としてやっていけなくなります。時期については、今は見守っているところです。
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