16日から18日までの3日間、佐賀県武雄市、武雄市議会議事堂にて、日本FACEBOOK学会の第2回総会が行なわれた。同学会は、武雄市長の樋渡啓祐氏が会長を務めている。同学会開催期間中は、がばい武雄の物産まつりも同時に開催され、市役所周辺は4万人を超す人出でにぎわった。
同学会の今年のテーマは「地方自治2.0」。ゲスト17人がfacebook、evernoteなどITを活用した今後の地方自治のあり方について議論した。
最終日18日には、作家・評論家の東浩紀氏、松原聡・東洋大教授(経済政策)、樋渡氏が地方自治をテーマに鼎談、石川県羽咋市役所農林水産課・課長補佐 高野誠鮮氏による講演、岩手県陸前高田市市長の戸羽太氏、栃木県の那須町町長の高久勝氏、樋渡氏によるトークセッションが行なわれた。
鼎談のなかでは、武雄市ホームページをフェイスブックに移行したこと、月間5万だった武雄市のHPアクセスが、移行後の現在は340万人となったこと、SNSを用いた双方向なやり取りのなかから貴重な意見を吸い上げ、行政サービスの改善がはかれていることなどについて具体的に話が行なわれた。樋渡氏は、市民の最大の問題点として地方自治体に対する「無関心」であることを上げ、SNSを利用し市民が地方自治に興味・関心を持つようになったことに手ごたえを感じているようであった。
トークセッションでは、実際に3.11で震災の被害を受けた陸前高田市の状況、那須町の状況などが報告され、時間がたつにつれ、震災の記憶が風化されていく状況下において、SNSを利用し情報を発信していく大切さという話題で盛り上がった。
武雄市をはじめ、徐々に取組む自治体が増えてきている「FB良品」。FB良品とは、フェイスブック上で、自治体が地元の特産品の通販を行なう取り組みで、武雄市のほか、陸前高田市、那須町でも行なわれている。FB良品が立ち上がったきっかけや、商品選定の経緯などそれぞれの立場で話が行なわれた。
会場には全国各地から参加者が集まり、繰り広げられるトークに対し、来場者から次々質問が飛び交うなど、会場は大いに盛り上がった。
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