<身の毛もよだつ生々しいやりとり>
3月13日、西日本シティ銀行本店に呼び出された中野氏。中野氏と西銀との生々しいやりとりを記載する。
・3月13日、西銀本店にて
対応者:専務C、担当者A、審査部長B
中野「(一連の騒動について)このような事態になって、申し訳ない。」
専務C「とんでもない会計処理をしてくれましたね。12億の債務超過。もうどうしようもないね」
中野「今後の経営改善計画については...」
中野氏がそのように口火を切ろうとしたら、C専務の表情が変わり、中野氏の顔をじっと見つめた後、席を立つ。C専務が席を立った部屋で、担当者Aが次のように話した。
担当者A「経営改善?なんでそんな話するんですか。あなた、自分の立場を理解してますか。最後のチャンスをみすみす潰したかもしれませんね!」
この時点で中野氏は銀行側が何を求めているか全く理解できなかったという。
・3月18日 さかえ屋本社にて担当者Aと融資部長が来社
融資部長B「さかえ屋を再建するには、私的整理を行なって金融機関から債務をカットしてもらうしかない。そのためには、あなたがたがもっている株式を全部、手放してもらうことが必要だ。この条件を満たすことができないのであれば、今後の支援は一切できない。その場合、会社を倒産させるほかない。」
と中野氏は告げられた。中野氏は、この条件を聞いたとき、銀行側が中野氏らをさかえ屋から追い出して、経営権を握るつもりであることを理解したという。
だが、このような銀行側の対応に対して、中野氏のなかには経営改善さえ行なえば十分、対処できるのではないか、との思いが残っていた。また、監査法人トーマツ(以下、トーマツ)からの最初の監査報告が西銀担当者Aとともに行われるなどトーマツから銀行側へ情報が漏えいしていた疑いがあること、何の議論もないままに役員退任や株式の放棄まで強要されたことに対するぬぐい難い疑問が生じていた。そこで、中野氏は、4月2日、当時の顧問弁護士に相談のうえ、トーマツに対して契約解除の通知(PDF参照)を発送し、バンクミーティングの開催を延期するため、各行に事情を説明して歩いた。
すると、このような行動を察知した西銀の担当者Aが血相を変えて、さかえ屋へ電話をしてきた。中野氏は、このとき、西銀担当者Aから、とても銀行員のものとは思えないような言葉を叩きつけられることになるのであった。
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