中国最大の風俗都市として知られる広東省東莞市が、市のトップが交代したことが原因で、いま閑古鳥が鳴いているという。
東莞市のメインストリート中元街には、連れ出しカラオケをはじめとした風俗店が多数軒を連ねているが、今秋頃からぱったりと客足が遠のきはじめ、店のほとんどが閉店になった。その理由は、市の公安のトップが人事異動で交代したことだという。
中国は以前から公安と風俗店の癒着が当たり前だそうで、風俗店が違法なサービスをやるのを黙認する見返りに、公安に金品を提供する贈収賄があとを絶たないという。しかし今秋、その公安のトップが人事異動で代わってしまった。トップが代わると、実績作りのために、以前癒着のあった業者を、新任者が摘発するというケースが多いという。そのため、しばらくの間、業者がおとなしくしているのだという。
以前のメインストリートはさながら中洲のような雰囲気で、客引きの女性が路上にあふれるほど出ていたという。しかし、現在はとてもおとなしい状況。中国では、「売春」は死刑もありうる重罪で、風俗業界の一斉摘発は人事異動直後に行なわれることが慣習となっているという。
ただ、新しい役人が以前と同様、新しい業者と癒着し不正を黙認するという流れは、これからも全く変わらず、新しい癒着が生まれて、風俗産業が再度活発化するのは、時間の問題だとの見方もある。
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