<売上10年で100倍>
新地会長に言わせると、「10年前は、3億円規模の電気技術ベンチャー企業であった。今期(2013年7月期)はまずは320億円の売上を確定した。100倍の売上増になる」となる。もちろん、売上100倍増を達成できたのは、新地会長の傑出した経営能力の賜物である。だがそれに加えること、時代が勢いを与えたことは間違いない。【再生エネルギービジネスの到来】という波動を掴みきったということだ。10倍ならともかく100倍の売上増を達成させるというには産業の地殻変動という強力な時代の後押しがあったからである。
かねてより芝浦ホールディングスは同業者から一目置かれていた。「あの会社の技術力は先見性がある。我々が九電と交渉するときには下っぱしか相手してくれない。新地さんところはお偉いさんたち(部長以上)が平身低頭して応対している」と評する。【芝浦の売上が10年で100倍になったぞ!!】という事実が拡散されると、同業者の経営マインドは鼓舞されるであろう。【芝浦に続け!!】となる。
九州を見渡すと各地区の雄の企業が《欲得先行》で太陽光発電所ビジネスに続々とチャレンジしている。買取価格42円/kWh保証が2013年からあと2年間継続したとなると、とんでもない投資がなされるであろう。地元の雄である企業ばかりでなく、大手も莫大な資金を投入する。《芝浦さんが1,000MWの発電所を持った。M商事も同じ規模を握った》という【再生エネルギー発電王】が5社現われたとする。合わせて500万kWを供給できるのである。そうなると九電さんの存在は、未来はどうなるのか?
<『もう会社更生法を申請したら』と勧告する>
そうなれば九電は必要電力1,000万kWの半分を新発電王勢力に押さえられることを意味する。国は送電部門を別会社にする政策を導入するだろう。その時点では、ただの市場の半分500万kWを供給する電力会社に電力会社に転落する。ただの普通の会社に過ぎない。ここまで九電の将来を描いてやっても、瓜生社長をトップに幹部一同、誰も危機感を抱かない。まだ「九電は特別な存在』と錯覚している。
「原発稼働できずに経営はピンチです。オイル・ガスの単価が高くて火の車なのであります。だから値上げをさせてください」という欲ボケの値上げ要望書を送りつけてきている。資料を参照して頂きたい。怒りを超えて笑いたくなる。民間企業では「赤字ですから値上げさせてください」と御客に要請しても誰も相手してくれない。「勝手に潰したら」と反論されるのが落ちだ。「九電はただの民間企業に過ぎない」という認識が無い。
13年3月期において3,700億円の赤字が予想される。そうなると九電の純資産は3,900億円までに大激減する。さらに14年3月期には4,000億円近い赤字が続出すれば債務超過に転落してしまう。これでは救いようがない。一層のこと、会社更生法の申請をすることをお奨めする。《欲ボケ値上げ要望書》全資料を添付しているから読者は熟読して頂きたい。
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