中国で今年に入り、離婚するカップルが急激に増えているという。そして、離婚原因のダントツ1位は、不動産の所有にあるというから驚きだ。華僑系メディア「大紀元」は、貴州省貴陽市で90歳の老夫婦が離婚届を出したことが地元メディアのニュースになっていると報じた。この老夫婦も不動産所有が離婚の理由だという。
中国では高騰する不動産価格を抑制しようと、さまざまな策を講じている。その主たるもののひとつに、一世帯が所有できる不動産の制限がある。国内では、一世帯につき、240平方メートル以内の不動産しか所有を認めていない。また、住宅ローンも一世帯につき1戸までしか優遇されない地域が多く、2軒目を持ちにくいのが現状のようだ。
しかし、お金のためなら何でもやるのが中国国民の気質。法律をかいくぐる策を講じる民衆が後を絶たないという。離婚して2世帯になれば、合計で480平方メートルの不動産を所有することができるため、わざわざ離婚届を出したあと、すぐに再婚するケースもあるという。偽装離婚を勧める悪徳不動産業者も出てきているという。前述の記事によると、貴州省貴陽市では、例年の6倍以上の、1週間に120組の離婚届が出される週があったと、窓口にできた行列の写真とともに掲載されている。
最近は、離婚や再婚に応じない、財産分与がうまくいかない、ほかの人と勝手に再婚したなど様々な理由のトラブルも急増していて、中には殺人事件にまで発展するケースもあったという。中国で不動産を所有するのはもちろん富裕層だが、その中には政府関係者も多い。法律の抜け穴を探すどころか、贈収賄に不動産が使われることもあるという。習近平体制になって1カ月も経たないうちに、汚職まみれの官僚が次々と摘発されたが、法の縛りも関係なく、ひとりで20以上も不動産を所有する彼らのやりたい放題ぶりが話題となった。
中国では一人っ子政策の余波から、男女比のバランスが悪く、農村の一般男性の嫁の貰い手がなくて困っているという話題があとを絶たないが、財産のためだけに結婚と離婚を繰り返す富裕層との「格差」はこんなところにも起こっているのである。
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