<主な登場人物>
3.守旧派(クーデター派)
◆谷本亮二
S大学院卒:絹田周作頭取より三顧の礼を遇されて、維新銀行に転籍し組合対策の責任者となり、後に取締役本店長、常務、専務を歴任。植木頭取から2度役員退任を迫られるも、クーデター未遂事件により苦境を脱し、1992年6月 頭取に就任。10年間頭取に君臨し余力を残して相談役となる。後継に栗野和男会長、谷野銀次郎頭取を指名するも、その2年後に「谷野頭取罷免」(クーデター)を指揮する。04年5月21日に開催された経営会議にオブザーバーとして出席し、谷野頭取罷免の動議を提出する守旧派のメンバーに無言の圧力をかけて牽制。(守旧派の総帥)
◆栗野和男
谷本と同窓のS大卒。谷本が本店の副支店長の時に山上の保険勧誘に協力。谷本の信頼を得て腹心となる。谷本に取締役候補との推薦を受けるが谷野に敗れ、その翌年再指名を受けて取締役に就任。谷本から外部との交渉能力の腕を買われ代表取締役会長となるが、谷野頭取とそりが合わなくなり反目するようになる。会長に就任した翌年8月、左足が動かなくなる「筋委縮性側索硬化症」と診断され、厚生会病院に長期入院することになり一期2年での退任を決意。谷野頭取罷免の経営会議・取締役会議に松葉杖を突く異様な姿で出席。 取締役会議では議長として表面上は中立の立場を装うが、谷野頭取罷免の議事を誘導していく。
◆沢谷一志
第14代組合副委員長(高卒) 山上の保険勧誘を積極的に協力したことから谷本頭取に認められ高卒初の取締役に抜擢される。谷本相談役の指示に従って「谷野頭取交代劇」では主導的な役割を果たす。クーデター時は専務取締役東南支店長。
◆吉沢 忠
第12代組合の書記長(S大卒) 山上の保険勧誘や谷本が営業本部長時代に営業推進部の課長として谷本を献身的にサポートしたことが認められ、取締役に抜擢される。改革派の石野裕士と西部高校の同級生。石野より1年遅れて維新銀行入行。クーデター後には功績が認められ、常務から専務取締西京支店長に昇格。
◆北野俊弘
第17代組合委員長(D大卒) 川中隆史と堀部正道とは海峡西高の同級生。栗野の勧めにより山上の保険勧誘に協力し谷本に認められる。谷野頭取は北野を太平洋産業の常勤監査役へ転出させる予定であったが、栗田の退任と引き換えに留任が決まる。クーデター時は常務取締役安芸本部長。
◆川中隆史
第14代組合書記長(S大卒) 谷本が利用していた割烹の息子で谷本の勧誘を受けて維新銀行に入行。谷本の推薦を受け取締役に昇格。常務営業本部長として谷野頭取を支える要職の身でありながら、クーデター派につく。谷野頭取は川中を関係会社の維新保険サービスの社長へ転出させる予定であったが、栗田の退任と引き換えに留任が決まる。
◆松木隆司
第15代組合副委員長(高卒) 山上の保険勧誘に協力。谷本の娘婿の弟に当たることもあり、2001年6月、沢谷に次いで高卒二人目の取締役に抜擢される。クーデター後は功績が認められ常務取締役に昇格。
◆大島俊之
第15代組合書記長(R大卒) 委員長の大神剛、副委員長の松木隆司の3人は山上の保険勧誘に積極的に協力した功績を谷本に認められ、共に取締役に抜擢される。クーデター時は取締役本店長。後に維新銀行が北九州に設立する九州維新銀行の頭取となる。
◆古谷政治
谷本と同窓のS大卒:海峡駅長の父親が谷本と知り合いであった関係で維新 銀行に入行。山上の保険勧誘に積極的に協力し、谷本の秘蔵子となる。後に展開する「谷野頭取罷免」のクーデターにより頭取ポストを手に入れる。クーデター時は取締役首都圏本部長。
◆原口俊也
第16代組合書記長(G大卒) 谷野頭取の推薦を受けて取締役に抜擢される。しかしその翌年沢谷専務の説得に応じ谷野を裏切ってクーデター派につく。 その功績が認められ、後に維新銀行が当局より引き受けさせられた 破綻寸前のみやじま銀行の頭取となる。クーデター時は取締役福岡支店長。
※この作品はフィクションであり、登場する企業、団体、人物設定等については特定したものでありません。
いよいよ明日1月4日より「維新銀行 第三部 クーデター」の連載がスタートします。新年特集として1月11日(金)まで土・日も掲載を予定していますので、是非ご期待下さい。
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