<動画付きホームページは当たり前の時代に>
今は、どの企業でもホームページを持っているのが当たり前の時代だ。中小・零細企業だろうと、個人事業主だろうと、ホームページを持っていることは特段めずらしいことではなくなった。初期費用0円で作ってくれるホームページ業者も多数あり、クオリティはピンキリだが、ホームページを持つことに関しての敷居はずいぶんと低くなっている。それにともない、企業のホームページ内に動画コンテンツが張られてあるケースも増えてきた。
ただ、ここでも言えることは、ホームページの見た目の美しさとは裏腹に、動画コンテンツがお粗末なケースがかなり見られるのである。理由はただひとつ、動画の質を高めることは難しいからである。
動画を制作してアップロードすること自体は容易でも、コンテンツの質を上げるためには職人技が必要だ。家庭用ムービーやある程度のスペックのパソコンがあれば、撮影も編集もできる。しかし、見てもらえるための映像構成の作成は容易ではないため、その部分は映像のプロに頼まざるを得ないのである。
ただ、質の高い動画を作るために高額な予算が必要だったこれまでと違い、家庭用ムービーや家庭用パソコンの質はどんどん上がってきており、低価格で質の高い動画を作ることも可能となってきた。作り手側からすれば、この部分さえクリアできれば、大いにビジネスチャンスとなってくるのである。
<ウェブ用動画広告の必要性>
ここ数年、マス4媒体(新聞、テレビ、ラジオ、雑誌)の広告収入は芳しくない。これはひとえに、インターネット広告の台頭が主な要因だ。購買意欲のある若い世代の新聞離れやテレビ離れが顕著である一方、携帯電話を持つ人たちの低年齢化は進んでいる。小学校低学年の授業にさえもパソコンが導入され、インターネットを扱えない世代は、もはや情報化社会から取り残されていくと言っても過言ではない時代だ。そうしたなかで、視覚的にわかりやすい動画広告をインターネット上に掲載することは、これからますます必要となってくるのではないか。
検索エンジンで上位に表示されるように取り計らう「SEO対策」が、ホームページの世界では活況だ。そのSEO対策の分野でも、動画コンテンツは非常に有効に働くとされている。ポータルサイト「Google」の関連サイト「YouTube」では昨秋、検索アルゴリズムの変更が発表された。これまでは再生回数が多い動画がより上位に掲載されるようになっていたが、再生回数よりも再生時間を重視する傾向となった。
前述したように、忙しいこのご時勢に、ウェブ上に長い映像尺の動画は必要ない。また、インターネット動画の視聴者は、テレビ映像を見慣れている人たちだ。つまり、映像のクオリティに対しては厳しい目を持っているため、単調な構成では、そもそも最後まで見てもらえないということだ。
2013年、「短くてわかりやすい動画」が、広告業界の台風の目になるかもしれない!
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