多くの会社が仕事始めを迎えた7日、福岡商工会議所の新年祝賀会がホテルニューオータニ博多で開催された。巳(へび)年を迎えた今年は、2012年末に実現した政権交代に対する期待感から日経平均株価が大震災前の水準にまで回復するなか、ここ数年のなかで最も和やかな雰囲気に包まれた新年祝賀会となった。
福岡商工会議所の会頭を務める末吉紀雄氏(コカ・コーラウエスト(株)/代表取締役会長)は年頭所感で、「政治の安定は経済成長の基盤となる」とした上で、「新たな内閣に対して強いリーダーシップを発揮して山積する課題を克服し、信頼される政治のもとで強い経済が復活して欲しい」との強い期待を述べた。
また、『巳(み)』という文字は、草木の成長が極限に達し、次の生命が作られ始める時期ということから「これまでの厳しい環境に晒されながらもコツコツと努力をしてきた我々は、きっと今年は実を結ぶ年になる」とし、今年の文字として期待を含めて「復活」を掲げ、東北、政治、経済、そして日本の復活を強く祈念したいと語った。
福岡商工会議所の会員数は15,669件(平成24年11月末現在)。地域経済の活性化を中小企業の現場レベルで幅広く支援している。福岡県における雇用の約8割の受け皿となる中小企業だが、2013年は金融円滑化法の期限切れに加え電気料金の値上げが続く見通しで、来年4月にはさらに消費税率引き上げと受難が続く。同会議所にとっては、地域商工業者の活力強化を牽引する経済団体として、これらの課題を乗り越え、デフレの克服に向けた舵取りが期待される年になる。
※記事へのご意見はこちら