昨年暮れの総選挙で、出馬した小選挙区の公認候補10人のすべてが落選した民主党福岡県連。福岡民主の象徴とも言われてきた松本龍前衆院議員も議席を失い、立て直しに向けた道筋さえ描けていない。
今月中には北九州市議選が控えており、現有議席の維持に全力を上げざるを得ない状況なのだが、同県連にとって最も頭の痛い問題は夏の参院選なのだという。
改選を迎える岩本司参院議員の評判が悪く、地方議員の大半が岩本氏の3選に否定的となっているのだ。
原因が、政治資金を使ったキャバクラ通いはもちろん、党務や後援会活動に汗を流さないとされる岩本氏の活動ぶりにあるのは言うまでもない。
現在はJR九州子会社の社長となったJR労組の前委員長が唯一の後ろ盾らしいが、連合福岡傘下の各労組も、岩本氏を公認することには厳しい姿勢だとされる。
こうした状況を知ってか、岩本氏側も連合幹部へのアゴ足つきとも言われる接待に余念がなく、組合関係者も顔をしかめる状況だ。
落選した衆院議員のうち、松本龍氏や藤田一枝氏、さらには山本剛正氏の参院転身が囁かれているというが、地方議員の間ではいずれの方々に対しても冷たい視線が向けられているのだという。
失言、組合頼り、不倫・・・。票が逃げる要素しかない落選議員を参院候補にするほどの余裕は、民主党には残っていないのだ。
憂鬱の種を残したまま、同党県連の新年がスタートした。
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