きょう(11日)、宮崎市を本拠地として「にくまき本舗」の屋号で肉巻きおにぎりを販売していた(株)TORIAEZU(宮崎市恒久3-20-2、代表:山口信一)が、破産手続の準備に入ったことが明らかとなった。
同社の前身は、居酒屋の『雑食堂』。同店従業員へのまかないとして出されていたのが、のちに商品化される「にくまきおにぎり」だった。常連客の1人から「これはおいしい。ぜひメニュー化してほしい」との声を受け、最初は店舖内で販売を開始した。
その後、より多く販売する手段としてハンバーガースタイルの「にくまきおにぎり」を開発。当初は居酒屋の前に1坪程度の小屋を建て、商品を販売するかたちをとっていた。知名度が上がるなかで、さらに売上を伸ばすべく、1997年に現在地で新店舖をオープン。「最初は小さな店舗でやっていたが、東国原英夫氏が宮崎県知事となり、地域おこし政策の一環として積極的に後押ししたことが、同社の成長における大きな要因の1つとなった」と地元関係者は語る。
2008年に法人化し、09年にはテレビ番組のB級グルメグランプリで優勝したこともあって全国に店舗網を拡大。福岡県では、10年に加工センターを設立し、11年には博多阪急内に出店した。
しかし、宮崎ブームが下火になったことに加えて、後発の同業他社との競合も激化。最近では、ラスク専門店の「ラスクドソレイユ」や新製品の「アイスふわっぺ」なども打ち出していたが、収益面の悪化を食い止められず今回の事態となったようだ。
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・(株)TORIAEZU(宮崎)/「にくまき本舗」運営
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