<省エネに多大な貢献>
省エネ、消費電力の削減に貢献し、照明分野でのエネルギー効率を大幅に飛躍させたことで、2011年ごろから照明市場のメインストリームに躍り出たLED(発光ダイオード)照明。今後も、性能向上とコストダウンが進み、急速に市場が拡大することは明らかだ。今後のエネルギー戦略を語るうえでも、その技術革新は、欠かせないものとなってきている。
LEDの進化は日進月歩だ。福岡市でLED照明事業に携わる上内電気の境泰二郎社長は、18日まで東京ビッグサイトで開催された次世代照明技術の展示会「ライティングジャパン2013」などに積極的に足を運び、情報収集、メーカー各社との交流、人脈づくりを行っている。「LEDの技術の中でも、"効率"が一番進歩している。技術革新のペースは、パソコンや携帯電話、薄型テレビなどと同じスピードで進んでおり、10年前のモデルは、すでにひと昔のものになっている」と、その技術進歩の速さを語る。「パソコンが95年、98年のものだともう古くなっているように、LEDもそう。明るさが2、3倍になっているし、値段も安くなっている」。
<今ある財産を活用>
昨年7月の日本再生戦略で、2020年までに公的施設・設備のLEDなど高効率照明の導入率を100%にするという方針が示されたが、「安倍、麻生体制でも照明の分野に景気対策で多くのお金を使ってくるだろう」(境社長)と、自民党政権下でもこの流れは加速すると見ている。
LEDがさらに普及する段階で、すでにある照明器具を壊すのではなく、活かす。「現在ある照明器具は日本の財産でもある。破棄するよりも、改造して、どううまく使うか。今あるものを大事に、どのように改良、改造したらいいか。どのメーカーもそのことを考えて、その技術を研究している。自分もそこを念頭において視察している」と境社長。LEDの技術革新が進めば、現在の照明の主流である蛍光ランプの2倍以上の発光効率が実現可能で、消費電力量を半分以下に落とすことができると見られている。
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