＜「さらに大きな挑戦」を決意、経験生かして独立・創業＞
　「マンション経営で老後も安定した資産を確保し、オーナーさまに太陽の光と清冽な水を得たような良き生活を満喫していただく」――そうした理念から「太陽と水」を意味する社名を持つ不動産会社の（株）サンアクア。創業者の三明宏一社長は、福岡県飯塚市で生まれた。実家は建築業を営んでいたが、父との親子ゲンカが発端となり19才で家を飛び出す。「まったく違う土地で働くぞ」と決意し、佐川急便（株）福岡支社に６年間勤めた。給料は良かったが、「本当に自分はこれがやりたいことなのか」と、自身の仕事について再考。意を決して職を辞し、職業訓練校に１年間通った。

　その後、仕事先を探しているとき、ふと不動産営業の求人情報に目がとまる。「営業には自信がある。それに不動産業なら昔よりも大きく稼げるはずだ。収入も落とさずに済むし、家族も養っていける」と感じ、マンション企画販売を手がける（株）ダイナに入社。これまでとは異業種の不動産業界に飛び込んだ。三明社長は「実家の仕事の関係もあって、いつかは建設・不動産関係の仕事につくかもとは感じていました」と入社当時を述懐する。
　佐川急便では対面営業だったが、ダイナでは電話営業が中心に。朝から晩まで電話アポ。一般個人相手に月8,000件もの電話をかけ、そのうち成約率は２～３件だった。「最初の頃は、戸惑いはありましたが、すぐに馴染みました。とは言っても、営業成績は中の中でしたけどね」（三明社長）。その後、同業他社の（株）アイ・アンド・アイ福岡に転職。これまで培ってきた営業力を振るってきた。

　そんな三明社長に転機が訪れた。「さらに大きな挑戦をしたい」と決意。2008年11月末に会社を辞め、翌12月４日に投資型マンション販売を手がける（株）サンアクアを設立。「よりスキルアップしたくて環境を変えたかったのです。会社を辞める２年前くらいから、自分でやりたいという気持ちが芽生えていました」（三明社長）という。

＜３年の時を経て、マンションはより高品質に＞
　09年12月、同社は（株）ネスト（福岡市中央区、新井晋一社長）と協力し、自社プロジェクトでは初となる投資型マンション「SUN・NESTPIA（サン・ネストピア）箱崎駅前」の企画販売を開始した。２棟目は、ベイサイドプレイスから徒歩７分の立地に位置する「アクアヒルズ天神東」を単独で企画販売。そして12年10月中旬、３棟目となる「サンヒルズ博多」（27戸）が竣工した。「他社との差別化はできていると思います」と三明社長が自信を持って語る同物件には、いくつか特徴がある。

　まず、パナソニックの住設機器を同社オリジナルにアレンジしたことだ。「収納を大きくとり、部屋はもちろん、パナソニックさんの協力でキッチンやバスルームにもこだわりました。キッチンは、ファミリータイプをワンルームタイプにつくり替えてもらい、人造大理石カウンターを使っています」（三明社長）。

　また、昨今増えているスマートフォン利用者に配慮して、インターネット環境の構築に注力しWiFiを標準装備。また道路の都合上、駐車場が設置できなかったため、発想の転換で１階の空間をシャッターで仕切れる大型バイクガレージにした。「これらの設備は当社が全国でも初めてだと思います」（三明社長）。照明は100％LEDにし、環境にも配慮。「１棟目を建設してから３年間で、当社のマンションはさらに高品質なものになりました。引き渡し前に８割方購入が決まったのも、そうした背景があります」と、三明社長は胸を張って語る。

｜　（後）　≫

＜COMPANY INFORMATION＞
■（株）サンアクア
代　表：三明　宏一
所在地：福岡市博多区中洲5-3-8 アクア博多6F
設　立：2008年12月
資本金：900万円
ＴＥＬ：092-283-2110
ＵＲＬ：http://www.sun-aqua.jp/

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