<マスコミは拍子抜け>
23日は高島福岡市長の定例記者会見の日であった。会場にはテレビカメラや記者のカメラで部屋は立錐の余地もないほど埋まっていた。立ち会った記者たちは「23日付で福岡市長を辞任します」と高島市長の発言するのを期待し、確信さえしていた様子であった。ところが、意に反して平穏無事に記者会見は終わった。記者たちは拍子抜けの顔をしている。「よくもまあ、高島市長辞任説を流布させたものだ」と、"仕掛け人"の手際に感動さえ覚えた。
怒り心頭になるのは高島市長の関係者である。筆頭秘書が本音を吐露する。「ビックリした。記者会見の席上で、(マスコミが)『市長が辞めること』を信じていることに戸惑ってしまった」と、語ってくれた。筆者は、「22日に伝えたではないか。『23日、高島市長が辞任して参議院を目指す』という情報が流れていたと。21日の夜は美味しい酒を飲んでいる際、マスコミ関係者5人から探りの問い合せがあって興醒めしたよ」と応えた。そして、下記のように断言した。
「絶対、辞任することはない。高島市長が参議院議員という一兵卒になるはずがない」。
この筆頭秘書も相槌を打つ。「福岡市長は大いに燃えて市長職に専念している。それなのに辞めるわけがない」と。「ところで、巷では『高島市長は麻生太郎副総理に御世話になっている。麻生氏から参議院へ出馬の要請があれば断れない』という説が流れているが、この信憑性はいかに?」と皮肉を込めて質問した。「たしかに麻生先生は恩人であることは間違いない。しかし、もし参議院への転出話があったとしても高島市長が『はい、そうですか』と承るはずはない」と、断言した。
<高島市長!!行財政改革に全力投入する」と誓う>
側近の1人も「21日の夜も市長と一緒であったが、そんな異常な雰囲気ではなかった。だから22日になって『高島市長!!辞任発表する』という情報に接して驚いた」と、証言する。では当の高島市長はどういう心境でいるのか!!メールを送っていたら22日午前9時過ぎに電話が返ってきた。「本当にふざけた話が浸透するものだ。私を市長のポストから引きずり降ろしたい輩がいるのだろう。私を煙たがるということはそれだけ市長として実績を認めている証拠でもある。相手が虚偽情報でしか立ち向かえないことは名誉なことだ」と、意に介しない(心底では腸が煮えたぎっているのであろうが――)。
冷静に考えて欲しいものだ。福岡市長という権力基盤は黒田藩藩主と同等のものである。もちろん、現代社会の取決めでは1期4年で福岡市民に選挙で信任を問うことになっている。レッドカード(選挙で負ける)を突きつけられれば転落する厳しい運命が待ち構えている。それでも4年間の間には首長として好き放題なことができる。福岡市長の権力に就けばこのポストの魔性に惹きつけられる。参議院議員、衆議院員はたかだか一兵卒に過ぎないではないか!!
30日に高島市長の政治講演会が行なわれる。ここで「行財政改革に命を賭ける」と宣言するはずだ!!みんな聞きに行け!!
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