「他にないまちづくりをしたい」。きのう(3日)投開票が行なわれた福津市長選で、再選された現職・小山達生氏(65)が抱負を語った。小山氏は今回、自民・公明の推薦を受け無所属で立候補し、1万1,291票を獲得。当選後の取材に対し、「1期目で巻いた種が、2期目で花開く市政にしたい」とし、「他のまちにない22kmの海岸線に、『食の街道』を作りたい」と語った。
昨年(2012年)4月、大型商業施設「イオンモール福津」(敷地面積14万m2)がオープンし、ベッドタウンとして注目を集めている福津市。今年(13年)は、「福岡都市圏でナンバー1」(小山氏)という6,000kwのメガソーラーが、塩田跡地で完成を予定している。
この2つの要因から、小山氏は交流人口の増加を想定。海岸と松林の間にある1,000坪の市有地に「福津ブランド」の食べ物を1店1品で売り出す施設「食の街道」を整備し、地域振興を図る考えだ。ここ数年、福津市の人口は増えており、10年国勢調査時の約5万5,400人から、現在は約5万7,000人になっている。同時に、子育て世代が増加し、待機児童の問題が浮上。その対策について小山氏は「喫緊の課題」という認識を持っている。
また、05年の2町(福間町・津屋崎町)の対等合併以来、行政機能を2つに分けている市庁舎の統合問題について、小山氏は、12年1月に行なった市民アンケートと3月中に出される審議会の答申をふまえて、統合のあり方について市議会と議論を進めていくという。
一方で、投票率は44.77%と、前回(09年)の56.70%から12ポイント下回り、過去最低となった。再選の小山氏は、「情報発信の不足が低投票率を招いた。責任を感じている」とコメント。2期目では、市政情報をどのように市民に伝えていくかも問われる。
なお、同日行なわれた福津市議会補欠選挙では、無所属の新人で元県議秘書の吉村拓真氏(29)が初当選した。
■福津市長選挙(2月3日執行)
無所属・現職 小山 達生 11,291 当選
無所属・新人 平木 俊敬 8,085
無所属・新人 古賀 重信 1,001
※当日有権者数46,242人 投票率44.77%(投票者数20,704人)
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