50歳の新人議員・河野正美衆院議員の奮闘が始まる。小選挙区の福岡4区では敗れたが、比例代表で復活当選。福岡県選出の唯一の日本維新の会の議員として、国会でアピールする。父は、日本社会党で、福岡県選出(旧福岡1区)の衆議院議員を22年間務めた河野正氏。地元への貢献と、専門である「医療と福祉」の抱える問題を改善し、安心できる社会づくりを推し進める。
――国会議員として特に力を入れたいと思うところは?
河野 とくに自分の専門である「医療と福祉」には力を入れ、安心できる社会づくりをやっていきたいです。維新の会の「維新八策」のなかには、未熟な部分もあります。そこは党内で積極的に発言して修正・改良をしていきたいと思っています。
たとえば、維新八策でTPPに関して、「混合医療解禁」と言っていますが、お金のない人がこれまでのような治療を受けられなくなる状況は避けなければなりません。「混合医療」には反対の立場を貫きたい。弱者の切り捨てになるようなことがあってはなりません。農業にしても医療にしてもそこがポイントです。とくに医療に関しては、医師でもあるので譲れないところがあります。きっちり発言していく。
――日本維新の会は、まだ新しい政党で、選挙直前に、石原慎太郎代表の「太陽の党」と、橋下徹大阪市長の「日本維新の会」が合流しました。党内の結束はどうですか。
河野 民主党に迫る54議席をいただき、第2党をうかがう勢いです。石原代表と橋下代表は、2人とも発信力が強く、園田博之先生らも信念を持っており、「ブレない政治家が多い」という印象です。結党大会などを経て、より結束を固めていきたいと思います。
――地元・福岡県への貢献も期待されていますか。
河野 選挙前までは、県や各市町村の首長からのヒアリングを十分に行なうことはできませんでした。現職の議員として、各自治体の意見、要望を自分から聞きに行きたいと思っています。地方のニーズをくみ取り、政治活動に活かしたい。
地元と国会をつなぐ役目を果たすためにも地元スタッフの人事が重要になってきます。維新の会はまだ地方議員がいないので大変ですが、地方のニーズをうまくくみ取れるように、ラインを構築していきたいと思います。
――日本維新の会は、税源や権限の地方への分権も掲げています。
河野 私は、国家の根幹になるところは国がやって、あとは地方でやっていくという委譲の形がいいと思います。地方の経済を潤すためにも、道州制には賛成しています。
――日本維新の会は、今後、国会で、どのような役割を担っていくことになると思いますか。また、河野議員自身は、どのような役割を果たしたいですか。
河野 自民党が議席を多く獲得したので、維新の会は、自民党が暴走しないように、歯止めをかけるストッパーの役割になるのではないかと思います。父もそういうストッパーの役目を果たしていた。親子で同じような役目をやることになります。福岡県での維新の会の展望も含めて、より細かい部分は、1月中に行われる結党大会を経て、決まることになるでしょう。
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