地元紙によると、春節(日本でいえばお正月)を目前に控えた2月1日、中国・河南省にある連霍高速道路の義昌大橋で、死者11人を出す橋梁の倒壊事故が発生した。2日に現地入りした政府の専門家は、花火と爆竹を積んだ車両が橋の倒壊を引き起こしたとしている。現場は大気汚染が関係するスモッグが立ち込めていて視界が悪く、爆竹を満載していたトラックに別の自動車が追突し、爆発が発生したとされる。
トラックは違法に生産された爆竹を運んでいて、運送そのものも正規の手続きをしていない違法なものだったとしている。1トン以上の火薬が爆発した結果、橋の一部が崩れ、連鎖的に別の場所にも破壊がおよんだと結論付けられた。当の花火製造会社とは連絡が取れないという。
こうした一連の報道に、ネット上では疑問の声があがっている。「橋の質には問題なかったのか」という疑問だ。「春節のお祝いの花火を積んだトラックが、壊れかけた橋にたまたま通りかかっただけで、ほかのトラックでも崩壊していた」、「橋
が壊れていたから爆発した」、「手抜き工事が露見した」、「豆腐橋に線香花火」などのさまざまな憶測が広がっているようだ。
さらに、1日から2日にかけて、河南、四川、甘粛、貴州の4つの省において多数の死者を出す交通事故が発生したという。四川、甘粛、貴州の事故は、乗客を乗せたバスが、積載オーバーもしくは運転手のミスによって路肩から転落したと報じられている。
24時間で50人以上の死者を出した4件の交通事故は、いずれも運行者の不法行為が原因で、「橋や道路は何も問題はない」と、結論づけられている。出稼ぎ労働者が一斉に帰省する春節、「10年以上経った橋は渡るな。満員のバスには乗るな」と、ネットメディアの記者は呼びかけている。
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