<教育がまるでなされていない>
先達て福岡5区から復活を果たした原田義昭代議士を取材した。同氏の発言で印象に残った新人議員の件を記述する。
「小泉チルドレン、小沢ガールズと度々の選挙で新人たちが大量に登場したが、いまや2割も残っていない。これらの新人代議士たちにまったく教育がなされていなかったことは党派を超えて深く反省している。だからこそ自民党は今回、当選した新人議員たちを政治家としてイロハから徹底的に鍛えて指導している」。
まったくご指摘の通りだ。前回の総選挙で当選した民主党の国会議員たちばかりでない。風に乗って地方議員の資格を得た民主党の連中は、議員職を就職の一環でしか考えていないのではないか!!投票してくれた支持者と向かい合う後援会組織が皆無の輩が多いのには驚く。代議士自身が自前の支援組織がないままに選挙に臨み、惨敗した例も目撃された。民主党が組織としての系統立てした教育をなしていないからテンデンばらばら。新人政治家たちに【党を立てる】、【帰属する】意識がまるでなし。あるのは自営業者の意識のみ。
<戸別訪問=ポスティング>
民主党福岡県連の古参県議は、選挙半年前になると緻密な計画を練り上げるそうだ。自分の選挙区を眺めつつ1万軒の戸別訪問のスケジュールを立てる。自ら1軒、1軒あいさつ訪問をするそうだ。足を棒にしながら4年間の活動報告を伝えつつ、選挙民との交流を図っていく。
「これが一番、確実な支援者の取り込み策だ。戸別訪問の手を抜いたら必ずしっぺ返しの襲撃を受ける。ところが最近の若手の議員たちはこの訪問を蔑ろにしている」と、古参県議は怒る。
今年1月の北九州市議選で民主党は3名の現職市議を落選させた。この古参県議に敗北の原因を問いただした。
「敗北の要因は明確だ。自分の支援組織を造らなかったツケが廻ってきたに過ぎない」と、手厳しい。要は、前回の選挙は風頼みで当選できた。普通ならば「よーし、次の選挙までにはいかなる事態が起きようとも泰然とした支援組織を築いてみせる」と、用意周到にするものなのだが、「次回もまた風に乗れる」という超楽観姿勢で4年間、無為に時間を過ごした。支持者を甘くみていれば落選するのも当然だ。
この古参県議は、北九州市議選に際し、その告示前に応援に向かった。「徹底的に戸別訪問をしなさい」と、具体的に指示した。最初に驚いたのは、「戸別訪問は法に触れるのではないか?」という質問が返ってきたことだ。たしかに、選挙に関わる戸別訪問は公職選挙法で禁止されているが、政治活動としての訪問は法に触れない。さらにビックリ仰天したことがある。「はーい!!1,000軒廻ってきました」と、明るい報告があった。「えー、どうして短期間で1,000軒廻りきれるのか」という疑問が湧いてきたので担当者に「えらく早く達成したね。そのコツを教えてよ?」と、尋ねたところ、「はーい!!3人で手分けしてポスティングしてきました」という回答があった。漫画のような本当の話。本人たちは命令を『完遂した』と思っているからシャレにもならない。
民主党福岡市議のなかでは、しっかりとした支援組織を固めているのは江藤・栃木というベテラン市議だけではないか!!他はみな同じだろう。
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