突然の発表――。現・福岡市政のPR事業の混乱・低迷ぶりがうかがえる。きょう(19日)、福岡市は、昨年8月末から行なっているPR事業「カワイイ区」において、区長を務めていた人気アイドルグループ「AKB48」の篠田麻里子さんに同日付で「退任していただくことになりました」と発表した。市は退任の理由について、福岡市男女共同参画審議会で「カワイイ区」が男女差別にあたるなどといった4件の苦情を議論していることから、「直接関係のない篠田さんに迷惑をかけるわけにはいかない」などと判断したとしている。
「カワイイ区」については、市の特別顧問が未公表の調査資料を持ち出し、1月31日の経済セミナーで成果を強調していたこと、また、その際に「佐賀だったらカワイイ区、イメージつかない」などと佐賀県を蔑視する発言を行なっていた。詳細は、福岡市の調査報道サイト「HUNTER」が今朝報じている。このほかにも「カワイイ区」に関連する、さまざまな疑念が生じており、同サイトは追及する方針だ。
市は、後任の区長について、「早急に選考を進める」と、今後も事業を継続していく考え。福岡市役所1階ロビーに置かれていた、区長・篠田さんの等身大パネルはすでに姿を消している。
※記事へのご意見はこちら