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福岡市土地開発公社解散~高島市長の方針表明はいつ?
行政
2013年2月19日 16:40

 またまた福岡市民に朗報である。公共用地の先行取得のメリットが薄れたうえ、収賄事件で係長が逮捕され、"利権の舞台"と化した市土地開発公社を、福岡市が解散する方針を固めたと報じられた。
 2月15日の市長記者会見では、市長に代わって担当者が質問に答えて、用地取得は行なわない方針を示していた。「資金代行として取得した土地があるので、福岡市が買い取らないと公社は廃止できない」として、廃止時期は、その買い取りのスピードにかかっていると説明。解散の時期については「いつまでというのは示せない」と述べていた。

takasima.jpg 高島宗一郎市長は、記者会見では直接の回答を避けた。正式決定前にチマチマ答えるよりも、方針決定の決断を下したらドカーンと発表するつもりにちがいない。
 すでに、2013年度予算案・組織編制のなかで、土地開発公社の事業を縮小し、派遣職員を引き上げることを明らかにしている。
 昨年12月議会で福岡市は、12年度中に方針決定する方向だとしていた。すでに土地開発公社を解散する政令市が全国に誕生している。乗り遅れずに、本気で土地開発公社の解散に着手したら、名市長の名を残せるチャンスだ。18日に開会した市議会では、補正予算審議の次には、13年度予算審議が控えている。高島市長には「3回目の予算編成」だが、組織改革を進めれば、5回目、9回目も夢ではない。

 市土地開発公社は、公共用地などの先行取得を目的に設立されたが、土地を先行取得する事業そのものが減り、公社の事業量自体の減少が見込まれている。同じような事態は全国でも起きていて、土地開発公社を解散する自治体が相次いでいる。福岡市では、昨年5月、西鉄の高架事業の用地取得にからむ贈収賄事件で市土地開発公社係長が逮捕され、その存在意義への疑問は広がっていた。
 公社は、福岡市などの依頼に基づく公共用地の先行取得のほかに、公社の資金を使って市が用地取得交渉する事業(資金代行)、用地造成事業を行なっている。

 昨年12月議会で、福岡市は市土地開発公社のあり方について、12年度中の方針決定に向けて状況を報告。そのなかで、「公社が行っている用地交渉業務を市で行うことは可能」としていた。あり方の方向性について「資金代行に特化して当面、存続」「公社の組織については、必要最小限の体制とする」とし、買い戻し完了予定として、「今後9年程度要する見込み」と説明していた。
 市財政局が議会に報告した資料によると、公社が所有する土地は、16万7,599m2、簿価189億円余(12年3月末時点)。

【山本 弘之】


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