2010年6月に策定された福岡県久留米市政の運営方針「中期ビジョン」のなかで、築40年を超え老朽化が進むなどして、施設の建て替え移転が決定していた久留米市民会館(久留米市城南町)の移設問題にメドがついた。18日に行なわれた久留米市議会の常任委員会において、移設先の旧久留米井筒屋跡地と現・六角堂広場一帯に建設する市民会館の機能が含まれる「総合都市プラザ(仮称)」(久留米市六ツ門町)の基本設計がまとまった。これにより久留米市民会館の移転問題に一定のメドがついたことになる。
久留米市によると、同プラザの総事業費は約155億7,000万円。同プラザは地上6階、地下1階建てで、延床面積は約3万6,000m2。約1,500席のメインホールのほか、コンベンション機能を有した会議室、屋根付きのイベント広場などを設ける。また、元久留米井筒屋側に建てる1階部分には商業施設が入るスペースを設ける。
だが、これに伴い市が10年前の2003年6月に約29億4,000万円を投じて建設した六角堂広場を2月末でイベント開催の受付を終了し、3月末で閉鎖する。その後、建て壊されることになる。同広場はB級グルメの聖地久留米実行委員会が久留米焼き鳥フェスタを開催したことで知られるが、近年においてはイベントの開催がとても少なくなっていた。地元では現在でも税金の無駄遣いという理由で同広場の有効活用を求め、取り壊しの反対意見が多く残っている。
久留米市は、総合都市プラザの今年秋の着工を目標にし、2015(平成27)年中の完成を目指すが、これが久留米市中心部の活性化となるのかが注目される。
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