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ボーダレス化が育む流通業界のビジネスチャンス(1)
流通
2013年2月22日 10:47

 価格競争に対応できない小売業の再編、淘汰が加速している。一方で時代の変化をチャンス新たなモデルが生まれ始めている。

<地方自治体が通販ビジネスに参入>
 インターネット通販「F&B良品」を運営している佐賀県武雄市は年内にもシンガポールに事務所を開設し海外に販路を広げる。
 「F&B良品」は、2011年10月にスタートし、地元の中小企業の優れた商品を掲載し販売をサポートするものだ。市は収益を取らない。利益が出れば税収として返してくれるという考え方だ。自治体が直接通販を手がけることに加え販売ページにFacebookを用いるという異例ずくめの参入だった。

 「F&B良品」開発にはFacebook本社も驚き、広報部が武雄市へ取材に訪れている。斬新な取り組みに薩摩川内市や陸前高田市などが追随し、1年あまりで参加自治体は10に増加した。さらに発展させて12年12月に各「F&B良品」を連合させたポータルサイトを発足させた。機能が強化されたことで今後、参加を望む自治体が増加するのは必至だ。
 樋渡啓祐市長は目標を3年間で200と設定しているが、目指しているのは楽天、Amazonに匹敵する第3極への進化だ。
 樋渡氏が念頭に置くのは多くの「儲かる自治体」の輩出。これが日本の地域の所得向上へのカギと考える。武雄市は唐津・伊万里・嬉野など有名なまちに囲まれる。温泉地であるが、近隣に比べると知名度不足は否めなかった。樋渡市長は就任すると「劇場型市政」を実施。圧倒的な情報発信を行なった。その過程で力を発揮したのがFacebookだ。双方向の情報発信により、市民からの意見を吸収し市政に反映。それをまた発信するというサイクルをつくり上げた。

 情報は市の枠を超えて発信され、樋渡氏はあらゆる媒体が押す「日本の100人」ほど耳目を集める人物となった。自身を「5万人のまちの市長がここまで注目されるようになったのはFacebookがあったからこそ」と有効なツールと認める。そして自ら日本Facebook学会を立ち上げた。3日にわたる大会中に市内に人が流れ込み、そこに物産展まで絡めることで、消費につなげた。そして、「F&B良品」を発足。活用法は勢いを増すばかりだ。

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(つづく)
【鹿島 譲二】

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