それまで「初期費用が高い」とも言われ、なかなか普及が進んでこなかった太陽光発電。しかし今、国の強力な後押し政策や消費者の環境意識の高まりなどによって、大きな転換期を迎えているという。太陽光発電システムの法人向け販売事業を精力的に展開している（株）新日本エナジーの代表取締役社長・松尾洋臣氏に話を聞いた。
＜エンドユーザー視点で法人営業も強化＞
（株）新日本エナジーでは、2011年１月から本社に法人営業部を設置し、法人向けの太陽光発電の販売事業を本格的に展開している。「顧客は持っているもののオール電化・太陽光発電システムを販売できていない」「提案資料がなく、提案方法がわからない」「オール電化・太陽光発電を販売できても、施工ができない」「アフターメンテナンスができない」などの悩みを持つ企業に対し、オール電化・太陽光発電の活用方法や販売方法などのアドバイスを行なっている。
また、セミナー方式で太陽光発電商品のコンサルティングまで展開している。これは、主にビルダー企業の営業社員などを集め、太陽光発電についての一般的な知識はもちろん、エンドユーザーであるオーナーにより納得してもらえるような提案の仕方などもレクチャーするものだ。
「私たちはビルダーさんに、『住宅だけでなく太陽光発電も一緒にすると月々の光熱費を含めた住居費ではお安くなりますよ――といったように提案すると、オーナーさんに喜ばれますよ』とアドバイスしています。オーナーさんが最終的に導入するかしないかは別にしても、間違いなく会社のイメージアップにはつながると思います。今まで通りのガス併用の普通の戸建てだけではなく、太陽光発電によるメリットを教えてあげられるかどうかだけでも、大きく違います」と松尾洋臣社長。
最近では、マンションなどに太陽光発電を設置するところも出てきているという。たとえば、同社とタイアップしている北九州市のビルダーでは、戸建てとマンションを手がけているが、分譲マンションに「入居者還元型」の40kWの太陽光発電を設置。ほかに、大分でも同様に80kWの太陽光発電をつけたビルダーがいるという。
「これまでであれば、純粋な建設コストだけを考えると『ガス併用、太陽光発電なし』が一番安く収まっていました。ですが、そこに実際に住むエンドユーザーのことを考えると、やはり太陽光発電のオール電化にした方がメリットはあります。私どもが今提携しているデベロッパーさんも、『入居者に喜んでもらえたら』という思いで分譲マンションに太陽光発電をつけて売り出したところ、予想より早く完売したそうです」（松尾社長）。
＜COMPANY INFORMATION＞
■（株）新日本エナジー
所在地：福岡市博多区博多駅２-３-12
設 立：2006年２月
資本金：1,000万円
ＴＥＬ：092-433-8662
ＵＲＬ：http://www.enagin.jp/
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