一般家庭をはじめ、食品製造工場、スーパー、外食施設、学校、病院、介護施設など、あらゆる場所から排出される「食品廃棄物」は、人間の日常生活とは切っても切り離せない。とくに人口が集中する都市部では膨大な量となり、その処分に要するコストは、自治体のみならず、企業、個人にとっても大きな問題となっている。それを解決する画期的な製品が、SINKPIA・JAPAN(株)(神奈川県横浜市、松岡清次社長)が開発した"消滅型"生ごみ処理機『シンクピア』だ。
<生ごみ消滅処理を家庭でも>
『シンクピア』は業務用と家庭用、両方の用途に合わせた製品がつくられている。ともに、レストランなどの食品関連施設やマンションや戸建など一般家庭で、すでに使用されている。とくに前者で注目すべき最近のトピックスは、西日本高速道路(株)(NEXCO西日本)が運営する大分自動車道の山田サービスエリア(SA)下り線において『シンクピア』が導入されたことだろう。
山田SA下りは、2012年11月にリニューアルオープンした。メガソーラー設置など環境保全をテーマに大規模改良され、NEXCO西日本初のエコエリアとして最新のエコ技術を数多く取り入れた店舗「パヴァリエ エコエリア山田」として生まれ変わった。そのレストランで業務用の『シンクピア』が導入された。つまり、これからの食品廃棄物処理を最新のエコ技術という観点から見た場合、「消滅型」がもっとも期待されると判断された証左だろう。
この消滅型生ごみ処理を一般家庭レベルでも行なえる製品開発が、すでに2007年に実現し運用されている。家庭の可燃ごみの約8割を占めるといわれる生ごみは、シンクの汚れや嫌な臭い、運搬時の汁だれ、ごみを出した際のカラスによる被害といったことだけでなく、水分を多く含むため焼却の際に多くの二酸化炭素を排出し、環境への負荷が大きくかかるという問題点がある。
使用方法は、機器をシンクの排水口に直結させ、生ごみを投入するだけ。粉砕して流したり、コンポスト化するのではないため、小型化にも成功している。4人家族では、1日約750グラム、1カ月で約22キログラム、1年で約270キログラム、10年間ではなんと約2.7トンもの大量の生ごみが削減可能だ。
また、家庭の台所から排出される残飯の汁や洗剤などさまざまな液体は、本体内のバイオスターを通過させることで水質悪化を軽減でき、地球環境への貢献につながるという2次効果も生み出す。
地球環境が見直されるなかで、法人に限らず、個人レベルでも「生ごみを自己処理する時代」へと変化が求められている今こそ、『シンクピア』の真価が発揮されるときだろう。
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<COMPANY INFORMATION>
■(株)シー・アール・シー
シンクビア事業部
所在地:福岡市東区松島3-29-18
TEL:092-623-2130
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