20年以上前に計画された都市計画道路・長浜太宰府線のうち、春日市昇町と福岡外環状道路を結ぶ1.9kmが未整備のまま。朝夕の交通渋滞から早期実現を望む声は強い。だが、同区間の整備は、計画道路が多くあるなかで費用対効果などから後回しにされてきた。
福岡市のベッドタウンである同市には、2013年1月末現在で人口11万1,066人、4万5,309世帯が暮らしている。朝夕の通勤時には、福岡都心部と春日市を結ぶ県道31号線や県道505号線で激しい交通渋滞が発生。また、両県道が交わる井尻六ツ角(福岡市南区)は六差路の変則交差点で通行に時間がかかる渋滞の名所だ。
23日、春日市で行なわれた同市選出の松尾嘉三県議の県政報告会では、市民の期待に応えるかたちで、松尾県議をはじめ来賓たちが同区間の早期実現への決意を語った。来賓として参加した井上澄和春日市長や金堂清之春日市議会議長は、同区間を整備する必要性を訴えた。同市は福岡県に同区間の整備促進を要望し続けている。
来賓のあいさつを受けて、壇上に立った松尾県議は真っ先に「長浜太宰府線の一刻も早い実現」を誓った。福岡県議となる前、春日市議を2期務めた松尾県議は、30歳の時、春日市への警察署設立を訴えて市議選に出馬(9票差で落選)。市議となってからは1期目で都市型水害への備えを訴え、ゲリラ豪雨対策の雨水貯留槽の設置計画につなげた。そして現在、福岡県議として重要課題の1つに掲げているのが『長浜太宰府線の実現』である。
「青少年には大志を、女性には地位と安心を、男性にはチャンスと希望を、身障者には希望と自立を、高齢者には安らぎを」という政治信条を語り、県政報告を締めくくった松尾県議。会場を埋めた約400名の市民からは大きな拍手が起こった。毎日、自動車で福岡市へ通勤しているという40代男性は、「春日市は住みやすいところだが、正直、交通渋滞がかなり堪える。何とかしてほしい」と、切実な声をあげた。「国と県とわが町・春日市が一体となったまちづくり」を掲げる松尾県議に対する地元の期待は大きい。
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