＜地域医療の核となる大型医療施設へ導入予定＞
　省エネ・エコを配慮した照明器具へのニーズが高まるなか、液晶ディスプレイのバックライトやコピー機の光源などに使用されてきた冷陰極管（Cold Cathode Fluorescent Lamp）で作られた蛍光灯がシェアを拡大している。そのなかでも有限会社セルフ（本社：東京都国分寺市）が開発した「CCFL Lumine」（ルミネ、以下「Lumine」）は、強化ガラスの150倍以上の強度を持つプラスチックのポリカーボネートを素材とし、「割れない蛍光灯」として一躍話題に。同商品は、電磁ノイズ対策も施されているため、精密機器を扱うデータセンターや医療施設など、関東方面で導入が進んでいる。

　福岡県で「Lumine」を販売する株式会社イデア（本社：福岡市博多区、塚本義弘代表取締役）によると、福岡県春日市で現在、建設が進んでいる福岡徳洲会病院の新病院へ導入される予定という。福岡県における同商品の導入はこれが初。ちなみに、新病院は、地上10階（ヘリポート付）・地下１階建て、免震構造の鉄筋コンクリート造。ベッド数602床、敷地面積は約２万3,700m²、延床面積は約５万3,000m²という規模。救急医療も行なっており、まさに地域医療の核となる大病院だ。

　CCFLの蛍光灯は、省エネ性、長寿命、CO₂削減などの特長によって、LEDと同様に、省エネ・エコブームに乗ってシェアを拡大している。また、先行するLEDに対しては「単価が安い」「発光が自然光に近い」というアドバンテージを持つ。

　「Lumine」の使用効果の概要は、セルフ社発表資料で以下のように示されている。

　蛍光灯100本を１日12時間、10年間使用する想定（電気料は20円／kWhで試算）で、「Lumine」（26W）は約227万円。同様の試算で従来の蛍光灯（48W）は約420万円、同社LED（23W）だと約201万円となる。電気料金だけを見ると、同社LEDのほうが削減効果は高いが、購入価格で「Lumine」のほうが同社LEDの約2.6分の１と安いため、トータルコストでは10年間で80万円ほど安くすむ。
　同様の想定でCO₂排出量を比較すると、従来の蛍光灯に比べてCO₂約33トン、松の木にして175本分の削減効果。寿命は、従来の蛍光灯の平均１万時間に対して、「Lumine」は５万時間となっている。

＜精密機器や大災害に強い安全・安心設計＞
　先行するLEDに追いつき追い越せでシェアを拡大しているだけあって、すでにCCFLを製造・販売する企業は増えつつある。そのようななか、「Lumine」が注目を集めているのは、冒頭で触れた『安全・安心』を追求した蛍光灯であるという点で他社製品と一線を画しているからだ。

　まず、安全性の面では、国際基準をクリアした電磁ノイズ対策と突入電流を制限することで精密機器への悪影響を防ぐ。次に、安心性の面では、ポリカーボネート菅は衝撃を受けても割れず、ガラス管のように破片が飛散することがない。さらに、約６時間も発光が続く蓄光機能があるため、停電時には避難誘導灯の補助となる。東日本大震災に続く大規模災害が各地で懸念されている日本において、その備えとしても期待できるのである。

　時代のニーズに合わせるかたちで開発された「CCFL Lumine」。九州で同商品の販売を手がけるイデア社は、より安全・安心が必要とされる施設を中心にシェアの拡大を図る方針だ。「割れない蛍光灯」が、安全・安心も明るくする日が近づいている。

＜お問い合せ＞
（株）イデア
所在地：福岡市博多区博多駅3－9－5
代　表：塚本　義弘
ＴＥＬ：092－481－4230
ＦＡＸ：092－433－5117

■「CCFL Lumine」
製　造：（有）セルフ（環境省・エコアクション21 認証登録事業者）
ＵＲＬ：http://selfhp.com/

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