<新たなる挑戦超3D技術「4D王」>
――ネットワークの世界で「仮想化」に取り組んできた御社ですが、新たな「仮想」の世界をつくり出そうとしておられます。
冨田 エモーショナルシステム事業の「4D王」ですね。日本を始め、各国で特許を取得した新世代の3D技術です。3D技術といっても平面スクリーンで鑑賞する従来のものとはまったく違い、360度全周のシームレス背景映像から飛び出し突き抜ける3D画像に複数のギミックを組み合わせることで実現した四次元空間は、現実ではあり得ない「映像世界と一体化する」といった方が適切かもしれません。
――ホークスタウンで体験した「4D王」は衝撃的でした。360度すべてが立体仮想空間に包まれるうえに、映像に合わせて風が吹き、地面が揺れます。オプションで香りや雪も出るそうです。どのような事業展開を考えておられますか。
冨田 ベトナムのバナヒルズリゾートなど海外企業への導入実績がすでに出ており、今後も中国やフィリピンなどのアジア圏への展開を進めていくつもりです。ホークスタウンではオリジナルコンテンツを上映していますが、クリエイターやキャラクターの保有者にとっても、「4D王」は非常に魅力的だと思います。コンテンツのなか、あるいは幕間にデジタルサイネージ(電子看板)として利用することも可能ですし、ネットワークで結べば一斉配信、実写と融合したオンライン中継の可能性も秘めています。実現する世界の貴重性と観客に対するインパクトの大きさから想定すると、本体価格およびオリジナルコンテンツ製作に関して、非常にコストパフォーマンスに優れています。
――「仮想化」をキーワードに、活躍の幅が一気に広がっていきそうですね。
冨田 仮想化システムの構築では、これまでの実績を高く評価していただいていますし、「4D王」も安全性、耐久性、操作性において大変安定した「21世紀の新しいメディア」となり得るポテンシャルを秘めています。大変な時期もありましたが、皆さんを驚かせるような成果を報告できるよう、事業を進めていきたいと思います。
――本日はありがとうございました。
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<COMPANY INFORMATION>
■(株)ピー・ビーシステムズ
代 表:冨田 和久
所在地:福岡市博多区東比恵3-3-24
設 立:1997年2月
資本金:1億3,343万円
売上高:(12/9)9億356万円
URL:https://www.pbsystems.co.jp/
<プロフィール>
冨田 和久(とみた・かずひさ)
1963年7月17日生まれ。九州大学経済学部経済工学科を卒業後、システムエンジニアとしてサラリーマン時代を過ごす。その後独立し、技術者集団である(株)ピー・ビーシステムズを1997年2月に設立。「Nothing Seek, Nothing Find(虎穴に入らずんば虎児を得ず)」を身上に同社を運営し、現在に至る。
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