2月28日と3月1日の2日間、福岡県飯塚市において「第1回BMIRC国際シンポジウム システム情報生物学と生体工学のフロンティア」が開催された。主催は九州工業大学バイオメディカルインフォマティクス研究開発(BMIRC)で、共催は飯塚市、日本バイオインフォマティクス学会九州地域部会、化学工学会バイオ部会。
BMIRCは、飯塚市、飯塚病院、九州工業大学の3者が連携して推進する「医工学連携」のなかで、昨年4月に開設された。情報工学を基軸にした研究開発を活発化させて、アジアにおけるバイオメディカルインフォマティクスのトップレベルの教育研究拠点・産学官連携拠点を構築することを目指している。
今回のシンポジウムでは、インド、シンガポール、台湾、韓国および日本国内のアジアのトップ研究者を招待し、情報科学、システム科学、工学を医療に応用する研究開発の最新の成果を発表。毎年問題となるインフルエンザやノロウイルスなどの伝染病拡散予測の手法や、生物学で培われた生体情報を医学に応用する方法などが披露された。
BMIRCセンター長の倉田博之氏は、「飯塚市は病院の数も多く、九州工業大学でも生命情報やシステム生物学の医学での応用研究などが20年以上行なわれてきました。今回のシンポジウムには、100名以上の方々に来ていただきました。こうした活動をもっと盛り上げて、飯塚市の経済振興はもちろん、日本の医療産業を世界に負けないものにしていきたいと思います」とコメントしている。
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