脱税の疑いで逮捕された「丸源ビル」のオーナー、川本源司郎氏。すでに所有権は川本氏にないが、西日本一の繁華街・中洲にも「丸源」の名は残っている。
中洲にある4棟のうち、一際大きな建物が「丸源36ビル」。正面入口には彫像があり、荘厳な雰囲気を感じさせる。かつて中洲は、博多方面に近い博多川沿いがメインストリートであり、同ビルはスナックなどの小規模店向けに作られたリース店舗が中心。景気が良かった頃は、中洲に夢を抱いた経営者が、入れ替り立ち替わりで商売を始め、テナントはいつも埋まっていたという。
しかして今は、外観からして老朽化は否めず、メインストリートが中洲大通りに移っていることもあり、中洲関係者からも「新規で店を出そうとは思えない状況ではないか」と聞く。他の3棟(マルゲン37、マルゲン43、丸源45ビル)も同様の様子。川本氏に見限られた中洲の「丸源」は、『不動産王の遺跡』となりつつある。
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