東日本大震災の発生から２年を迎えたきょう（11日）、各地の自治体や学校などで犠牲者を偲ぶ追悼行事が行なわれた。福島県では県主催の「3.11ふくしま復興の誓い2013」が福島県文化センターで開催された。来場者は主催者側から1,000人と発表されたが、平日開催が影響したのか、会場には空席が目立った。

　東日本大震災の犠牲者と行方不明者は、避難生活などで亡くなった震災関連死を含めると２万851人に上る。第１部の「東日本大震災犠牲者追悼式」では、会場のスクリーンに政府主催の「東日本大震災２周年追悼式」（東京国立劇場）の中継映像が流れ、午後２時４６分、犠牲者を追悼する１分間の黙祷が捧げられた。

　佐藤雄平福島県知事は式辞で、犠牲者と遺族に対する哀悼の意を表し、「福島県はまだ災害の真っ只中にあり、厳しい状況ですが、私たちはこの逆境をバネとして、高い理想を掲げ、強い意志を持って前に進んでいかなかればなりません。一日も早く元の故郷を取り戻し、世界に誇れる復興を成し遂げて、未来の子どもたちに引き継いでいく。このことが、今の私たちの務めであると思っております。再生可能エネルギーの導入が飛躍的に進み、原子力に頼らず、発展し続けていく社会。こうした未来を目指し、復興への歩みを着実に進めていくことを、犠牲となられた御霊の前で、改めてお誓い申し上げます」と、復興に向けた今後の取り組みを宣言した。

　追悼詩朗読では、震災後、各地で慰霊コンサートなどを続けてきた雅楽師の東儀秀樹氏とヴァイオリニストの古澤巌氏が慰霊のための音楽演奏を担当。福島県内の高校生の詩を、震災後に県内の仮設住宅などを度々訪問し、被災者を励ましてきた女優の広末涼子さんが読み上げた。

　代表献花では、知事や福島市長らのほか、遺族を代表して高玉正祐さん（59）、さらに浜田昌良復興副大臣や細野豪志衆院議員らも献花した。
　第２部は18時30分から、東儀氏と古澤氏に加え、歌手の岡本真夜氏が出演する「復活の誓いコンサート」が行なわれる。　

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