福岡市職員の不祥事がまた起きた。市経済観光文化局政策調整課の職員が県迷惑行為防止条例違反(ひわいな行為)の疑いで現行犯逮捕された。
福岡市は11日、永渕英洋局長がコメントを発表。「市役所全体で不祥事防止に取り組むなか、被害にあわれた方、市民の皆様に心からお詫び申し上げます。捜査状況も踏まえながら、厳正に対応してまいります」としている。
福岡市では、飲酒絡みの不祥事の続発をうけて、昨年5月「飲酒運転等不祥事再発防止アクションプラン」を策定すると同時に、高島宗一郎市長が、「自宅外禁酒令」を出し、賛否双方から激論が繰り広げられた。
にもかかわらず、再発防止策は功を奏さず、昨年12月には、傷害の疑いなどで逮捕が相次いだ。公務員の不祥事だから注目されるということもありうるが、市職員個人のモラルの問題で済まなくなっている。
高島市長は、今年の新年にあたってのインタビューで、「自宅外禁酒令」以降、職場での対話が盛り上がって、福岡市役所が生まれ変わるきっかけになったと豪語していた。生まれ変わったどころか、不祥事防止策は「絵に描いたモチ」に過ぎず、トップの認識は甘かった。福岡市の未来の夢を描くのもいいが、不祥事を防止する絵が描けていないようだ。
※記事へのご意見はこちら