NET-IBでは、SNSやブログで情報発信を行なっている佐賀県武雄市長・樋渡啓祐氏のブログを紹介している。
今回は、武雄中学校の卒業式に参加し、挨拶を行ったことについて記載している、3月15日午後9時48分のブログを紹介する。
楽しい思い出は君たちの心を豊かに、つらく悲しい思い出は、君たちを強くする。
今日は市内の全中学校の卒業式。私は、武雄中を選びました。一番大きな理由は、大庭校長、ご自身が、今年度で退職されること。大庭さんが、教育委員会におられたときから、一貫して、私の同志であり、私自身への良き教育者であったから。氏から、僕は生き方、学び方、さまざまなことを学びました。学校長の式辞には、万感の思いをこめて、お話をされていました。
僕は、今朝ぎりぎりまで原稿を推敲。とはいえ、いつもの全くのノー原稿。今日をもって卒業する子どもたち、一人一人を見ながら話をしました。結果、原稿とはかなり異なる内容になりましたが、こんな感じでお話ししました。良かったら、ご覧ください。
そして、保護者の皆さん、ご卒業、誠におめでとうございます。そして大場校長先生はじめ学校の先生がた、ほんとにご苦労様でした、おめでとうございます。
28年前、私は、この同じ体育館で皆さんと同じように卒業式を迎えました。当時からね、協調性ゼロ、集団行動は全くできず、友達は、まあ今日、岩永君や増田君が父親として来ていますが、ほんと限られた友達だけでした。先生たち、友だちを困らせ、あるいは、、、まあいろいろありました。
そして、大学を卒業し、社会人となり、7年前、私はこの市長という職に就かせてもらいました。それから、この仕事のおかげで、全国にいろんな友達、知人ができました。全国に、北海道から沖縄まで、顔が見える友だちがいます。特に東北地方には、東日本大震災以降、ボランティアに行ったりしたので、沢山の友だちができました。
みなさん、想像してみてください。東日本大震災のような強い地震がこの武雄市で起こったとき、みなさんたちは、だれを思い浮かべますか?お父さんお母さん、おじいちゃんおばあちゃん、あるいは兄弟、お友達。思い浮かぶと思います。
また、想像してみてください。皆さんたちが、この武中で何かやろうとするとき、一体誰を思い出しますか?先輩や好きな男の子、あるいは女の子いろんな顔が見えると思います。
東日本大震災後2年経ちますよね。まあ、なかなか「がんばろう日本」という掛け声あるいは「絆」、皆さんたちにはなかなか届かないと思います。遠い東北、あるいは同じ世代であっても知らない、顔が分からない、仕方がないことだと思います。
ですが、君たちはきょうこの日をもって旅立つことになります。どうか、これから、多くの出会い、そして、顔の見える友人を全国各地でつくってほしいと思います。そういう出会いを大切にしてほしい。そして、どうか、その人たちと、これからの日本をつくっていってください。
終わりになります。あなた方の武雄中学校での楽しい思い出は、君たちの心を豊かにし、つらく悲しかった思い出は、君たちを強くします。どうか自分を信じて。明日の来ない今日はありません。自分を信じて、友人を信じて、この学び舎を巣立って行ってください。
私たち大人世代は、あなたたちを誇りに思い、精いっぱい応援していきます。保護者の皆さん、卒業生の皆さん、重ねておめでとうございます。以上、私のはなむけの挨拶といたします。
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