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脱原発・新エネルギー

ソフトバンクエナジー、公約「200メガワット」が現実味(前)
脱原発・新エネルギー
2013年3月21日 15:27

 今後の日本の自然エネルギーへのシフトに、太陽光発電の普及は不可欠。なかでも企業などが工業跡地や自治体の持っている遊休地に建設する大規模太陽光発電所(メガソーラー)の拡大がカギを握る。日本での事業用、非住宅用の太陽光発電は、まだ約2割程度にとどまっている。昨年7月、京都府と群馬県でいち早くメガソーラーの運転を開始したソフトバンクエナジーが、日本の自然エネルギー事業をリードしている。
 孫正義社長は昨年7月、運転を開始した京都市の「ソフトバンク京都ソーラーパーク」のセレモニーで、「自然エネルギーこそ最終的な答え」と、地球と人類が共生することのできる再生可能エネルギーの重要性を説いている。東日本大震災以降、ようやく動き出した日本の自然エネルギーへのシフト。ソフトバンクエナジーが設立時に掲げた全国10数カ所以上にメガソーラーを設置するという目標と、総出力200メガワットの達成が、現実味を帯びてきた。

<遊休地を有効活用>
tokusima.jpg 電力業界に一石を投じた。昨年7月、全国に先駆けてソフトバンクエナジーは、京都府と群馬県でメガソーラーの運転を開始。全国での総発電能力200メガワットという目標を設定し、7月以降、徳島県で運転を開始。鳥取県、大阪府、長崎県、佐賀県などで次々と施設を建てることを発表している。
 主に工業団地、住宅用地として自治体などが所有していた土地を使ったり、経済状況の悪化などが原因で、使われずに遊休地となっていた土地を有効活用し、メガソーラーとしてエネルギーを作り出す施設に甦らせている。

 当初、日本には、自然エネルギーでの発電を行なう場所が少ないのではないかとの懸念もあった。しかし、住宅を建てるには条件の悪い土地、ほかの用途には使いづらい土地をうまく活用できずにいた自治体などから続々と声がかかった。埋もれている土地はまだまだある。遊休地の"需要"の掘り起こしに成功した。
 経産省によると、昨年の時点で、太陽光発電の導入量は約600万キロワット(=6,000メガワット)あるが、住宅用が約80%を占め、電力事業用、非住宅用は約20%にとどまる。自然エネルギー先進国の欧州に比べるとその割合は低く、効率がいい大規模の電力事業用、非住宅用の部分の拡大が、自然エネルギーの軸を確立するためには必須となる。

<北海道に最大級施設の建設開始>
 ソフトバンクエナジーは今年1月、鳥取県で米子市、三井物産と連携し、「鳥取米子ソーラーパーク」の建設を開始。海に面した約53万平方メートル(上野恩賜公園とほぼ同じ広さ)の敷地に、39.5メガワットの国内最大級の発電能力を備えたメガソーラーを今年7月に稼働させる予定。
 さらに、この3月には、北海道勇払郡安平町に、それを上回る約79メガワットの発電能力を持つ施設の建設を開始した。北海道電力との送電網の交渉に合意。来年からの運転を予定しており、発電量は、一般的な家庭2万世帯以上の電力に相当する。
「200メガワット以上を目標に、ここまでは滞りなく来ている。地元への経済効果、雇用も生み出すことができている」(ソフトバンクエナジー広報室)と、土地造成から施工~運転、メンテナンスまで地域を活性化させ、地元経済にも貢献している。

 これまでは、自治体の所有していた遊休地を活用していたが、長崎県の長崎香焼ソーラーパークでは、製鉄関連の民間企業の所有していた土地を活用。今年6月の運転開始を目指している。
 北海道安平町の施設の発電能力を加えると、目標である200メガワットの約80%に到達することになり、目標数値の達成が視界に入ってきた。

(つづく)
【岩下 昌弘】

| (後) ≫


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